2012年10月19日金曜日

質のバランス

やはり物事、バランスが大事だ。スマートフォンにしても、ハード、OS、アプリの質的バランスが取れてないと、価値が半減する。

iPhoneが秀逸なのは、このバランスという事だろう。全てをコントロールしているので、バランスが崩れない。全ての機能を使いきれるように設計されているし、逆に使いきれない機能は搭載されていない。

Androidスマートフォンは、ハード、OS、アプリはバラバラに作られ、それぞれの力を最大限発揮しているとは言い難い。一部で取り込まれた最新機能は活かされず、アプリは野放図に公開されている。

Androidをオススメしないのはそういう訳で、つまり、その活用レベルは使う人のスキルに完全に依存してしまうからだ。どの組合せが最良かは、実は誰にも分からない。

以前にPCとMACを比較した時の比喩が、全くそのまま当てはまる。

PC及びAndroidは真っ白で巨大なキャンバスだ。何でも描けるけど、何を描くかはユーザーに委ねられている。通常、何も描かれてないキャンバスを目の前にして、素晴らしい作品を作れる人はいない。キャンバスの隅っこしか使えないか、全体を使いつつも間延びしてしまうか。

一方のMACやiPhoneは塗り絵だ。何が描けるかがある程度分かってて、色を変えたり、多少追記したりする事で、個性を出せる。そして、何より大事なのは、キャンバスを広げてすぐに、何をすれば良いかが理解できる所だろう。筆を進める事で想像力が掻き立てられ、次のステップが見えてくる。

結局、商品って言うのは構成要素のバランスが取れてる事、そのためには全てをコントロールする事が大事だと言う事だ。

PCやAndroidは、事業者側のプレイヤーを増やすので、市場シェアは大きくなる。しかし、キャンバスを使いきれるホンの一部の人(声の大きい人でもある)の幸せしか生んでないように思う。その他大勢の普通の人は、Androidスマートフォンが持つ能力の1/10も使えていないだろう。もったいない。

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