2010年12月31日金曜日

さようなら、2010年

今日で2010年が終わる。

Kozchi的には、やや進捗したような、そうでもないような、微妙な気持ち。リーマン的には、何だかムダな時間が多かったような、残念な気持ち。人間的には、進歩が少かったような、悔しい気持ち。

後半は下を向く事が多かった一年だった。

でも、ブログを書き続け、日記を付け始め、ツイッターにたまに書き込んだりしてることで、少しは頭の中が整理され、やるべき事がクリアになってきたような、やや晴々した気持ち。

ともあれ2010年はもう終わる。

2011年は、飛躍の年にするべく、活動を広げていく予定。インプット、アウトプットを増やしていきたい。

まずは、3ヶ月が勝負と思う。
明日から始まる2011年も、よろしくお願いします。

2010年12月29日水曜日

マチカドサーチエンジンとは?

マチカドサーチエンジンはお店をつなぐことで街を便利にしていきたい、という想いで構想しました。「かながわビジネスオーディション2009」というビジネスプランコンテストで日本起業家協会(JEA賞)、リクルート(アントレ賞)という起業のプロからの賞を2つ同時に頂き、たまプラーザ駅を中心に展開を進めています。(現在、約600店舗が登録済みです)

■使い方
1.それぞれのお店に割り当てたメールアドレスを記載したステッカーを店頭に貼ります。
2.当該メールアドレスに向けて空メールを送ります

お客さまには、目の前の(空メールを送った)メールアドレスが割り当てられたお店に加えて、周辺のお店の店名、距離、クーポンなどの情報がリストとして、メールで送られてきます。それぞれの情報は同じくメールアドレスを含んだリンクになっていますので、再度空メールを送る事で、必要なお店の必要な情報がピンポイントで探せることになります。

■メリット(お店)
お店は、新たな武器を一つ持つことになります。

目の前を通るような近距離のお客さまにはチラシ配布、ネット越しに探している遠距離のお客さまにはホームページなどが有効ですが、近くを歩いている中距離のお客さまに対する集客の手段はありませんでした。中距離のお客さまが集客上、最も意味のあるお客さまであるにも関わらずです。

そういった集客価値の高いお客さまへのアプローチは、現状、マチカドサーチエンジンしかできないサービスになります。

■メリット(お客さま)
お客さまは、自分の望むお店に間違いなく辿り着ける手段を持つことになります。

近くを通りながら、見つけられずに通り過ぎてしまう事は、そんなに珍しくないと思います。望む店を見つけるためには、お店を検索して、自分との距離感や場所が分からなければいけませんが、通常設置してある案内板では探すだけで一苦労です。また、「こんなお店もあるんだ!」とか「そういえば、小腹が空いたな」とか、リストから得られる情報もあります。

そんな、目当てのお店を見つけたり、偶然の出会いを演出したりできるのも、マチカドサーチエンジンしかありません。

■メリット(商店街/ショッピングモール)
商店街やショッピングモールは、初めてまともなデジタル案内板を持つことになります。

案内板は、お店が集積している場所には大抵置かれていますが、ららぽーとのような巨大な施設では、いつも混み合っています。その理由は、検索性の悪さです。自分の望むお店をリストから探しだし、そこに振られた番号を地図で確認しつつ、現在地との相対関係を理解する必要があるため、時間が掛かります。また、案内板は決まった場所にしかありませんので、人が集まりやすく混雑に拍車がかかります。かといってデジタル案内板は、設置されている物理的な案内板以上には役立ってはいないのが現実だと思います。

マチカドサーチエンジンは、それぞれの店頭に貼ったステッカーが案内板になりますので、どこでもお客さまがいる場所を中心とした、近くにあるお店を自由に検索できるようになります。つまり、お客さまに喜ばれ、かつ、混雑の緩和にもなる、という訳です。

■さらに
トイレやサービスカウンター、ソファなど、通常のネットサービスでは表現しにくかったファシリティも自由に登録することができますので、探しにくかった設備に関しても、見つけてもらいやすくなります。つまり、お客さまへのホスピタリティ向上の一助となります。

■お試しください
たまプラーザで展開している状況です。各お店と同時に、商店街や駅前といった路上にもメールアドレスを割り付けて、検索ポイントとしています。

(たまプラーザ駅前北口)1001000@kozchi.jp
(たまプラーザ商店会)1000999@kozchi.jp
(たまプラーザ駅前通り商店会)1000998@kozchi.jp
(たまぷらーざ中央商店街)1000997@kozchi.jp

■ご利用料金
料金はお店ごとに月額で、スタートプラン0円、ベーシックプラン525円、クーポンプラン3,150円となります。施設に関しましては10,500円/月(地点設定:無制限)で、ご提供させて頂いております。

■おわりに

数多のクーポンサービスのように高価なものではなく、ホームページのように実効性の乏しいものでもありません。最も集客価値の高い中距離のお客さまに対して適切に情報を提供できる、まさに次世代のサービスであると自負しております。必ず、お客さまの満足向上にお役立ち頂けますので、ご活用についてご検討いただきますよう、お願い申し上げます。

2010年12月27日月曜日

スカイ・プラネタリウム

六本木ヒルズのスカイ・プラネタリウムに行った。昔なじみのプラネタリウムのイメージで入ると、ちょっとがっかりかもしれないが、企画展というテンポラリーな位置づけとしては、なかなか興味深かった。

まず、料金が高い。大人1800円、子供800円。これがそのままプラネタリウムの料金だと考えると、ほとんどボッタクリバーのような印象を受ける。冷静に内訳を見ると、展望台の階に上がるのに大人は1500円掛かる。つまり、プラネタリウムは300円だ。こう考えるとコストパフォーマンスは高いと思う。逆に、展望台に1500円、屋上(スカイデッキ)に出るのにさらに300円も取るのは法外だろう。六本木ヒルズなんて、東京タワーと違ってオフィスなんだから、オフィス賃料に展望台運営にかかる費用を織り込んだらどうなんだろう。ビルの資産価値を高める為の施策だと言えば、テナントもノーとは言わないように思うが。

さて本題のプラネタリウムだが、がっかりなのは基本的に立って歩きながら鑑賞し、どちらかという静的な展示だったからだ。プラネタリウムというのは、何らかのストーリーがあって、座席に座って星の運行や星座の成り立ちを聞きながら、自然と眠ってしまうというのが良い所だったと思う。今回は、企画展なので人を捌いてなんぼ、という感じで一列に並んで静かに進んでいくという美術館方式だった。ちょっと求めるものと違う。

で、肝心の内容だが、ものすごい量の星をプロットしており、壮大な宇宙空間をイメージさせるには十分だったかもしれないが、私たちが普段見上げる星空をベースにするのではなく、そこから宇宙の果てまで137億光年の広がりを表現しようとしている事に違和感がある。なぜなら、プラネタリウムで見たいのは宇宙ではなく星空だから。

壁面に学習的な内容を盛り込んでいたが、少し分量と表現方法は検討の余地があったのではないか、と感じたし、宇宙空間を模擬したトンネルのチャチさもあまり良い印象を抱かなかった。最後のメガスペース(?)という四角い部屋を従来のプラネタリウム調にしてみた部屋があったが、意味不明だった。

総じてあまり良いプラネタリウムではなかったし、これがプラネタリウムだと思っている初体験の人には勘違いを与えてしまっているように思う。まあ、300円という金額が要求する価値はこんなもんだとは思うので、そこだけを見ると及第点だろうが、そこに上がるのに1500円を追加投資しなければならないことを考えると、がっかり施設と言わざるを得ないだろう。

2010年12月24日金曜日

選択の幅を最小化する方法

自分ではないが、身近な人が無意識的に使っている、その方法がある。

前提として、物事には選択肢のあるものとないものがある、という事を理解しておく必要がある。通常、合理的で素直な人だと、選択肢のあるものはあるなりに、ないものはないなりに提示するものだが、ものごとを自分が有利になるようにコントロールしたい人は、そうではない。

選択肢のあるものはないように、ないものはあるように見せるのだ。こうすると選択の幅はなくなる。

つまり、A、B、C....と複数の選択を取り得る課題に対しては、事前に自分なりの答えを出しておき、思った通りの選択肢の場合は素直に受け入れ、他の選択肢が選ばれた時は様々な理由をつけて拒絶する。選択肢が実質上ない場合には、いかにも選択の余地が残っているかのように振る舞い、自分が独善的に決めたのではないというような振りをする。

この方法のいい所は、自分の望む方向に物事を運びやすいという点と、自分勝手に決めたのではなく、関係者の意見を集約した結果、得られた答えであるという振りをすることができる点である。デメリットは、一旦そういう見方をされてしまうと、その人が言う事は素直に聞いてもらえなくなる点だ。結局、この人は自分の思い通りに物事をコントロールしたいだけなんだろうな、という風に見られ、その人間関係にもよるが、場合によっては無視されたり、なるべく関係が薄まるように距離を置かれたりするか、言ってもムダと思考停止されるかのいずれかだろう。

身近な人が無意識的に使っていると、これに気づかせるのに、時間がかかる。というか、たぶん気づかないので困ったものだ。

2010年12月22日水曜日

会社は会議でできている

いつも思うが、恐ろしい量の会議をこなしている。

私ではない。むしろ、私みたいな単価の安い人間が、そうであるなら、会社総体としてのコストはたかが知れていると思う。それが、私なんかよりかなり上の部長職の方がそうだから、困ってしまう。

全ての会議がムダとは言わないが、上意下達の会議に何時間もかけるのは本当にムダだと思う。

今現在、2週間に一度の頻度で部会を開いている。その所要時間は2時間。その内1.5時間は部長が幹部会やら部長会やらで聞いて来たことの報告でしかない。当然、役に立つ社内の動きもいっぱい教えてくれるので、一概に不要だと切り捨てる事もできないのだが。

苦痛でしょうがない、そんな時間も自分の時間における支配比率から言うと2〜3%ぐらいだろうか。まあ我慢できる。

そんな時間に部長は、たぶん40%ぐらい費やしているんじゃないかと思う。コストで換算すると、私レベルで50万円ぐらいだろうが、部長は1600万円ぐらいにはなるんじゃないか。この辺りの中間管理職のムダな人件費が社内での一番の重しになっているように思える。

社内に1万人いて、内勤が3000人程度、特に本社の管理部門に限って言うとたぶん1000人ぐらい、40億円ぐらいはそんな上意下達会議に使われていることになる。すげーな。

外勤や内勤でもライン部門はそんなに多くないにせよ、全体では恐らく100億ぐらいが、生産的ではない時間に使われているんだろう。会議だけじゃないということを考えると、途方も無いコストと時間が、非生産的に浪費されていることになる。幸せなぬるま湯だなーと思ったり。

大企業に幸あれ。

2010年12月20日月曜日

段々と、つながるようになってきた

家庭内で、様々なガジェットが一つのネットワーク回線の中でつながるようになってきた。振り返ってみるとある種の驚きがある。

PC3台、TV、PS3、AppleTV、Scansnap、プリンタ、iPhone

特に、Scansnapのような頭脳を持たない単機能機器や、プリンタのような出力機器が、家庭内のネットワークに簡単につながるようになったのは、本当に最近の事だと思う。10年という単位で見ると、隔世の感がある。

一つの大きな要因になっているのは、標準化だろう。ネットワークやUSBの標準化によって、できることが広がった。それから、ソフトウェアやコンテンツの標準化が進み、洗練されたことで、家庭内の利用に関するハードルもかなり低くなったと思う。

ハードディスクやディスプレイもネットワークに乗せれるので、つまり、パソコンに代表される画面出力やインターフェイスを司る装置も、従来のような複雑さが要求されなくなっている。極端に振るとiPadのようなViewerになる訳だが、そこまで行かなくてもネットワークにさえつながれば、おおよその作業や体験は可能になっていると言える。それを現実的な形で体現したマシンがMacbookAirになる。

別にApple信者でもないのだが、Apple製品を使ってしまうのには、やはり理由がある。

今後の見通せる未来の中で、ネットワークが最大限に活用されていく想定をすると、何が不要になってくるかは自ずと明らかだ。国内メーカーがなぜ、そういった割り切った方向性を持ち得ないのかは、大企業病としか良いようがない。GalaxyやGalapagosもその本質を見越して作ったとは思えない。もし、本質を見通して作っているならば、iPadクローンではない、二の矢三の矢があってもおかしくはない。

これからは、どんどんワイヤレスになる。何一つ配線が必要なくなり、データやアプリケーションはクラウドへ、インプット/アウトプットデバイスはアドホックに活用するようになっていくだろう。そうした時に考え得る最終形は、やはり携帯電話に収斂されるような気がしている。

携帯電話のバッテリーがロングライフ化し、CPUが高度化すれば、それだけで全ての作業が可能になり、TPOに合わせて、画面サイズやインプットデバイスを選択しながら、まさにノマド的な仕事スタイルが確立してしまう。

全てがつながる未来への準備はできているだろうか?レガシーなデバイスやコンセプトに固執していないだろうか?機械はつながるようになってきた。人もつながるようになってきた。施設やお店はどうだろう?文化はどうだろう?言語はどうだろう?

「つなぐ」「つながる」というコンセプトは、たぶん未来を指し示している。

マチカドサーチエンジン
Connecting the Shops.
http://www.kozchi.jp/

2010年12月17日金曜日

仕組みを仕掛ける

昨日、18:30〜21:10まで新丸の内ビル10Fで開催された地球大学に行ってみた。面白そうなテーマの時だけ、ちょこちょこと受講しているが、ファシリテーターの竹村先生が話し好きで、いつも時間をオーバーするのが特徴の講座だ。

共通のテーマとしては「都市と環境」という感じで環境問題にフォーカスした講座だけど、今年は特に都市で何ができるか、ということを取り上げているようだ。

毎回二人の方に講演して頂いて、竹村先生がまとめる、という形で進めている。ちなみに前回は、「21世紀のエコ・モビリティを求めて── 自動車社会のリデザイン」ということで、慶応大のEVを作っている清水教授とNPO自転車活用推進研究会(自活研)の小林事務局長のお二人の予定が、清水教授とのアポイントに手違いがあり、結局、小林事務局長のみになる、という何とも自由な講座だ。この講義も、すごいインパクトがあって、目から鱗という感じだった。

今回は「循環型社会のデザイン~都市型3Rの可能性」と題して、インダストリアルデザイナーの益田氏と環境NPOオフィス町内会の半谷事務局代表のお二人のお話をお聞きすることになった。

リアルにモノや仕組みを作り上げている人の話は、本当に目から鱗が落ちる。それも何枚も何枚も。それだけ、やりきる事の充実感、作りきることの難しさ、周りを巻き込む事の大切さが伝わって来た。どちらの方も大変興味深かったのだが、特に良かったのが質疑応答の中で得られた回答だった。

「森の町内会活動で得られるJ-VER(環境省のCO2クレジット)は林業従事者のモチベーションに寄与しているか?」という質問に対して、「もちろん寄与していると考えている。森の町内会活動として得た15円/kg(8,325円/m3)は、そのまま間伐材を伐採し運搬する費用として森林組合にお渡ししている。実は、間伐材は3000円/m3程度でしか売れないので、国が補助金を入れても採算ベースに乗らない。森の町内会から、間伐材の販売代金の2倍以上をお渡しして、ようやく林業ビジネスとして回せる程度になる。それに加えて、間伐によってJ-VERクレジットを得る事ができた。そのJ-VERクレジットは先のCOP10の中で、会議で出るCO2をキャンセルするための排出量取引として使ってもらうことができた。さらに、そこで得られた資金を「キッザニアの森」の運営に回し、子ども達に、森の大切さ、森を守るためには間伐材を伐採したり、枝打ちをして整備してあげなければいけない、ということを教える教育に使う事ができた。」と答えられていた。

何というループ。
詭弁のようなCO2クレジットを本当に役に立つもの、しかも未来に投資できるなんて。資金を紙代から集め(しかも印刷代という中にまぎれさせることで、ユーザーから見ると1%のコストアップにしかならない!)、森の育成と子供の教育といった未来へ投資している。こんなに善ループが回る事ってあるんだろうか、と感じた。

まさに、仕組みの勝利だと思う。
今後も回っていくのかどうかは不透明だが、とにかく取り組みとして完結しているのが素晴らしい。

この2回の講座で、NPOの両社の方は本当に上手に仕組みを作っていると感じた。そして、大いなる大義と乗りやすい仕組みがあれば、人は動くものだとも感じた。

ゼネコンは、モノも仕組みも作らない。モノや仕組みを作る事のお手伝いはするけれど。なぜならリスクを取りたくないから。その姿勢からイノベーションを生み出し、世の中を良くする事ができるとは思えない。リスクを取った、もしくはリスクを最小化する仕組みを作り上げて、薄く広くリスクを分担させる事ができた組織こそが、世の中を変えていくんだと、痛感した。

モノか仕組みを作るような仕事をしなければ、現状引かれているレールの上を走る事しかできないし、それでは世の中を変える事に主体的に関わったとは言えないのではという、そんな事を感じる講義だった。

2010年12月15日水曜日

ソーシャルグラフ

ネット上で表現された人間関係をソーシャルグラフと呼び、これの活用がしきりに取りざたされるが、自分はどちらかと言えば、あまり積極的に支持していない。

最近はfacebook、twitter、grouponの破壊力もあって、特にフィーチャーされているようにも感じるが、実際、人間関係がネット上に明らかになる事って、好ましいのだろうか?

自分が持つ(使える)人間関係は、自分でもある程度把握しているだろうから、普通の人がそういった人間関係を活用するシーンは、友達の友達と繋がりたいと言う比較的レアなケースに限られるような気がしている。

あとはgrouponが実現して見せたような人間関係とは無縁のお得情報を、人間関係の連鎖によって拡散させていく、と言う用途か。これって、人間関係の利用ではあるけど、活用とまでは言えないし、そもそものソーシャルグラフに期待されているスケールとは違うように思える。

フォロー/フォロワー250人程度じゃ、Groupon情報も伝達してこないことを考えると、日本におけるソーシャルグラフ効果なんてのもたかが知れてるのかも知れない。少なくとも圧倒的なバナー広告と、競合も含めた4マス広告への露出が、バイラルよりも効いているように思える。

ともあれ、ソーシャルグラフはそれぞれが持つ貴重な資産ではあるが、人間関係などという生臭いものをつなぐには一工夫も二工夫も必要という事だろう。

マチカドサーチエンジンで実現したいのは、お店のソーシャルグラフと言ってもいいかも知れない。

「お店」という主体は本質的に、人間関係のような生臭い要素が少ない。つまり、相互の関係性を見い出しにくいのだが、地域に立脚しているという属性において緩く繋がっているとも言える。また、取り扱う商品のジャンルも関係性構築のキーワードとなり得る。

このように位置情報とキーワードを整理して、緩くつないであげたのが、マチカドサーチエンジンというサービスになる。

人間関係のソーシャルグラフの精神的支柱とも言えるコンセプトは、スモールワールド仮説、six degrees of separationだと思うが、これは一つの面空間の表現方法にすぎない。例えばgrouponは、この面空間の中にクーポン情報という水を流し込んだようなもので、時間とともにその傾斜に従ってタラタラと流れ浸透していく。

一方でマチカドサーチエンジンは、人間関係の面空間とお店の関係性に基づいた面空間が相互に情報をやり取りするような仕組みになる。お店の情報を人間関係の面空間に与える調味料のように扱うのではなく、お店も面空間を持ち、それらの相互作用が互いの面空間に豊かさをもたらす、という考え方だ。

街全体にメリットをもたらすのは、間違いなくマチカドサーチエンジンだと思うし、その仕組みはサステナブルだとは思うのだが、なにせ直近のメリットが薄いので、加速が鈍い。うまく面利用につなげていけるようにしなければと考える毎日だ。
たまプラーザでの認知もさることながら、さらなる面利用への協業相手を捜していきたいと思う。


2010年12月13日月曜日

海外進出志向は正しいのか?

土曜日に一橋大学政策フォーラムという催しに参加した。タイトルは「イノベーションと日本の活力」というもので、建築家の安藤忠雄や元三洋電機会長の野中ともよが出ていた。

場所は一橋大学で国立駅から徒歩5分くらい。国立は初めて来たが、非常に雰囲気の良い街で、JRの駅にしては一度住んでみたいと思える街だった。駅前のお店の集積度も、マチカドサーチエンジンには申し分なく、学生も多いので、展開にかなり期待が持てる土地柄だと感じた。

さて、本題の一橋大学政策フォーラムだが何せ、海外に出ろ、という傾向の話ばかりだった。最近の発言力の強い人は、日本で商売を考えるのは、もう無理だ。海外展開を図れ。モノを売るだけじゃなく、ましてや作るだけじゃなく、システムとしてマネジメントや管理運営も含めてトータルパッケージとして輸出せよ。そして、海外で稼げ。という論調の方が非常に多い。

言っている事はよく分かるのだが、いい加減閉口する。本当に皆がこぞって海外で生計を立てる事が正しい事なんだろうか?

もちろん程度問題はあって、引きこもりすぎるのは良くないと思う。世界は広い。日本の製品やサービスが海外で受け入れられる可能性は、日本で海外製品が受け入れられるのと同等程度にはあるだろうから、何も無視する必要はないだろう。ゼネコンのように、売り上げが漸減する事が目に見えている産業にとって活路を見出す先が海外、というのは選択肢の一つとして十分にあり得る。準備が整っているかは不明だが。

でも、誰でも彼でも海外に向かう事が正しいとは思えない。誰も彼もが海外進出した際の国内の様子ってどんな感じだろう?生産労働人口の大半は海外に向かうということは、その家族も一緒だろうから、極端に言うと高齢者だけの国になる。そして、介護は老老か外国人労働者に頼ることになる、なんてことになったりして。つまり、老人だけが集まる未来のない国になる。言ってみれば日本全体が姥捨て山だ。

そうは言っても、飲食とかサービスとか、ある程度残っていかなければいけないから、こういった産業の海外進出はないとなると、こういった最近一般的になりつつあるこのような論調は、製造業にだけ向けたメッセージということなんだろうか?しかし、製造業で国内に拘っている企業って、そもそも無いと思うし、ターゲットとしては無意味だと思う。そうするとやはり、今は日本に閉じこもっている事業主体に向けたメッセージだとすると、電気、ガス、水道、鉄道といったインフラ事業者、ゼネコンといった、明らかにドメスティックでかつ市場がシュリンクしている産業と、モノは作ってるけどサービスパッケージ化できていない製造業、ということか。

インフラ事業者もゼネコンも、要はマネジメントの輸出ということだと思うが、いずれの会社も海外進出を目指してなかったので、マネジメントの体系化ができていないように思う。つまり、これから。そして、サービスパッケージ化できていない製造業というのは、他企業とのアライアンスも必要だろうから、互いにWin-Winのアライアンスを構築するにはまだ少しの時間が必要だろう。

う〜ん。総論として世界にも視野を向けた方がいいという意見は納得するが、誰に向けたメッセージで、こういったことの発言者は日本がどうなることを期待しているんだろう?ユニクロの柳井さんが、自分の会社のように、という気持ちは分かるが、実際そういった行動が必要な産業と不要な産業がある訳で、誰にでも世界に行けといっても意味が無いようにも思える。

結局、世界に目を向けろという人は何も言ってないのと同じだろう。目を向ける人は向けるし、向ける必要の無い人は向けない、と。一橋大学出身の三木谷社長率いる楽天も、今までは国内でしか活動をしていなかったが、国内市場がサチってしまって、これ以上の成長を望むには海外しか無い、という成熟しつつある企業ならではの海外進出だったように思う。なので、無闇に海外進出を促す、こういった無為なメッセージよりは、どうやったらより良い社会が作れるか、という事を広い視野で考えよう、という方が正しいように思える。

まずは目の前にある課題、不満、不合理などを解決することに注力するべきなんじゃないかな。その先に世界があれば、世界を目指せば良い。スマート○○○のように、ありもしない課題に向かって、無理矢理解決策を提案して、大いなる無駄を排出するような事は愚の骨頂だろう。

2010年12月10日金曜日

成熟企業の3類型

企業は成熟してくると、その成長は3通りに分かれる。

一つは国内GDP追従型。
これは、インフラ企業や日用消費材メーカーなどが当てはまる。公共的で広く薄く国民にベネフィットをもたらす企業の成長は、おおよそGDP推移と同じような傾きを持つ。具体的にはJR東日本や東京電力などのインフラ企業や、資生堂のような化粧品メーカーなどが、その代表例だ。GDPは国の経済活動を表しているのだから、当然だろう。

日本のGDPは漸増してはいるが、その傾きは米国などの先進国に比べても低く、中国やインドに代表される新興国とは比べるまでもない。昨今では傾きがさらに低下し、成長率がほぼ0に近くなっている。つまり、このラインに乗っている企業は、極めて安定的ではあるが、成長も期待できないことになる。

もう一つは日経平均株価追従型。
日経平均株価は企業の活性度や将来性を表している。このグラフはピーキーである上に追従する企業は数年の後追い傾向があるので、5年ほどの移動平均を取ると、グラフとして見やすくなる。当てはまる企業は先にも書いたが、後追いする企業、すなわち請け負い型の企業ということになる。代表的なのはゼネコンだが、装置型や土地活用型の企業の調子が上がり、内部留保金が溜まってくると、新たなる投資を行うことになり、そのタイミングでゼネコンに仕事が回ってくる。つまりそういった類いの企業が日経平均株価追従型ということになる。

日経平均株価は、1989年のピークをもって下がり続け、何度かの底打ちをしたあと低位安定を続けている。かつては、国内設備投資比率もそれなりに高かった訳だが、昨今の事情から海外投資比率が上がる傾向があり、請け負い型産業も同時にグローバル化できない限りは、日経平均株価を下ぶれする傾向が年々強くなるだろう。

最後が、グローバルGDP追従型。
これはグローバルGDPの設定が極めて恣意的になるので、グラフとの相関にはほとんど意味が無いが、要は市場を海外に求めて、海外販売比率を高めている企業ということになる。すぐに思い付くのはトヨタやソニーといった企業だが、いわゆるベンチャー企業も同じような右肩上がりグラフになる。つまり、成熟産業として海外の未開市場へ向かうか、新規産業として国内の未踏市場を切り開くかの2者が取り得るグラフということになる。

この3類型をどのように読み解くかはなかなか難しいが、将来を読取る事はできる。少なくとも国内GDP追従型は水平、日経平均株価追従型は下向き、グローバルGDP追従型は上向きの売上傾向があることは確かだろう。

国内GDP追従型は現状維持でしかないので、その状態を良しとすれば、人の出入りをコントロールするだけで企業の継続は保証されるだろう。日経平均株価追従型は中長期的にシュリンクしていく事は明確なので、リストラを行ない、シュリンクする市場環境に企業サイズを合わせて行くか、相対的に巨大化する企業サイズに合わせて新しい市場を探すか、しかない。

結局、上向きを目指すならば海外の未開市場に向かうか、国内の未踏市場に向かうしか手は無いのだ。

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ではここで、従来の建設市場の枠組で海外において未開と言える市場があるのかと問われると、かなり厳しいと思う。従来の建設市場というのは、人海戦術で人・モノ・金をコーディネートするマネジメント業務を指す。しかも、日本の建設会社はマネジメント手法を体系化していないし、国際標準的な役割と権限を明確にした仕事の仕組みを持っていない。そういったドロドロしたマネジメントは、たとえ新興国であっても既にある市場だと思う。要は未開じゃない。

とすると、海外未開市場は建設マネジメントの体系化に置換えられる。もう一つの、スマートグリッドやESCOのような未踏市場へ国内、海外問わずチャレンジするという選択は、先のエントリーにあるビジネスの4類型において(3)に位置づけられる建設業として、会社がひっくり返るような選択肢なので、会社を潰す覚悟が必要になる。すなわち、リストラと同等だ。いや社内の既得権益者からするとリストラ以上の選択肢だろう。

結局、現実的に取り得る選択肢は緩やかなリストラによって生き延び、建設マネジメントの体系化によって将来の海外未開市場へ備えることぐらいしかできないのではないかと思う。生き延びた先に海外未開市場に可能性があるかどうかは不透明だが。

何の備えもないまま、海外未開市場と国内未踏市場へチャレンジするフリをすることは、船底に穴の空いた船が、乗組員に悟られないように、霞の向こうに見える島を目指そうという、幻想へのムダな努力に等しい。霞が晴れない内に沈むのが関の山だろう。

解決策は会社を二つ以上に割る事しかないと思う。建設事業をスリム化して生き延びるとともに建設マネジメントを極める会社と、新しい事業で身を立てる事を目指す会社に。どちらも厳しいね。。。

2010年12月8日水曜日

つなぐ、とは

マチカドサーチエンジンはもともと、お店をつなぐことが地域の活性化につながるという思い込みから始まっている。この考えは間違ってないと思うし、繋がりがイノベーションを起こした例も多い。

人がつながり合う事で会社という大きな組織を形成し、社会を変えるような大きな仕事もできるようになった。お金をつなぐことで、為替という概念が生まれ、グローバルな商取引が可能になった。情報もWWWでつながり合う事で、大きな意味体系を形作るまでになった。

どんなものでも、つなぐっていうのは何かしらの変化をもたらすものだと思う。今までスタンドアローンだと思ってたものの間に線を引いたとたん、そこに意味が生まれることって、そんなに稀な現象じゃない。

スティーブ・ジョブズはスタンフォード大でのスピーチで、「Connecting the dots.」と言った。ポツポツとつながりを意識せずにやった過去の行為も、いずれつながり一つの大きな体系を作る、過去、現在、未来をつなぐ見えない糸が、いずれ見える時が来る、ということ。

目に見えないものをつなぐことは意外に簡単だが、目に見えるものをつなぐのは意外に難しい。もっと具体的に言うと、情報に置換えれるものはつなぐことができるけれど、情報に置換えられないものをつなぐことには工夫が必要だ。今後は、今まで情報に置換える事が困難で、つなぐことができなかったモノがつながる時代になるだろう。

マチカドサーチエンジンは、お店の情報をつなぎ、それによってお店同士をつなぐようなことを考えている。お店がつながることによって生まれる変化は、今はまだ分からない。でも、商店街の弱体化、お店がスタンドアローン化が顕著な現代において、さらに今後コミュニティの重要性がさらに高まる中で、お店を孤立させない新しい形の商店街のあり方を提案する事は、方向性として正しいと思っている。

それに加えて、つなぐ事、つながる事にどのような意味があるのかを整理し、理解するために、「つなぐもの」と「つなぎ方」について考えている。

【つなぐもの】
人、モノ、施設、建物、金、土地、時間、技術、感情、国
言葉、会社、表情、行動、動き、過去、未来、現在、制度、健康

【つなぎ方】
寄せ集める、組み合せる、変換する、向きを揃える

例えば、
人と行動をバルク的に寄せ集めるとfacebookができあがります。人と言葉をバルク的に寄せ集めるとtwitterになります。言葉を集めて変換すると翻訳サービスになるし、金を集めて向きを揃えたものが金融サービスだったりして。

こんな他愛も無い、思考ゲームからマチカドサーチエンジンの新しい切り口だったり、新しいサービスへの糸口が見えるんじゃないかな。よろしければ、皆さんもどうぞ。

Connecting the Shops.
マチカドサーチエンジン
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2010年12月6日月曜日

ビジネスの4類型

ゼネコンの仕事を俯瞰してて気付いたのは、ビジネスは大きく分けると4つしかない、ということだ。

(1) 仕組みづくり
(2) モノづくり
(3) (1),(2)のサポート(技術的支援)
(4) (3)のサポート(リソース供給)

この4累計は生態系のような関係を持っており、それぞれ下の領域を包含している。つまり、仕組みづくりは内部にモノづくりを含んでいることが多い。そういったモノを作る上で内製化された技術だけでなく外部の支援や提案が必要になる場合がある。それらの提案を具体化するためには、主にリソースとしての下請けの協力が欠かせない。そのような関係性の中で、ゼネコンは(3)に該当する。

これら各類型において、必要となるスキルセットはそれぞれ異なる。

例えば(1)では、今までに無い仕組みを作って広く世間に認知させるためには、広がりや可能性や説得力を持った案を作る構想力が最も大切で、また、その仕組みを構成する技術のリストを漏れなく並べられなければならない。特に、初期においては具体的な形を持たないので、ほとんどのリソースを外部から持ち込む必要があるため、バランス感覚が不可欠だろう。また、新しい仕組みの周知にはマーケティングやコミュニケーションの網羅的な理解が求められる。

(2)は、具体的なモノをもって売り歩くという非常にベーシックなビジネスであるが、何を作るかは、当然ながら非常に重要である。あるレベルまでは在庫を持つ必要があるだろうし、大きな設備投資をしなければいけないことも多いだろう。(1)と同様の構想力を必要とし、そこに含まれる技術の裏付けを持っている必要がある。つまり、(1)に比べて技術の部分を内製化することで短期的なコストとリスクを抱え込む反面、先行きの応用展開も含めた長期的なベネフィットを期待することができる。

この両者は、コスト、リスク、ベネフィットのいずれの観点においても一長一短あり、一概にどちらが良いとも言えないだろう。

(3)は、あくまでも(1)や(2)を具現化するために必要な機能を提供するのが役割だと考えると、必要なのは構想力ではない。極端に言えば「設計力」「製造力」「調達力」の3つだけだろう。(1)や(2)から降りて来た要件に対して、どうやったら実現できるかについて、知見や能力を持っている事が大事だ。(4)は(3)の中の限定部位に対する「設計力」「製造力」「調達力」が求められている。要は(3)をダウンサイジングしたものが(4)なのだ。

このように書くと、(1)と(2)、(3)と(4)の間に大きな溝がある事が分かる。

その違いは、発意とベースリソース(人、モノ、金、情報、技術、設備など)の有無だろう。(3)や(4)の領域にいると発意というものは必要がない。何かを作ろうとする人をサポートするためにいるのだから。例えば超高層マンションを作ろうと思うのは不動産会社で、自分たちでは作りきれないのでゼネコンに依頼する。並べ挙げればキリがないが、「こういう事を実現したい」と言い出す企業と「こういった事で具体化させたい」と思う企業に分かれるということだ。

当然、どの領域においても、うまく稼ぐ手だてはあるし、お互いに依存関係のある機能なので、優劣をつけられるようなものではないが、(1)と(2)、(3)と(4)の間には深い溝がある事は理解しておかなければならない。

(1)と(2)は場合に応じて入れ替わる事が可能だし、(4)が(3)のように振る舞う事もあるだろう。しかし、(3)や(4)の企業が(1)や(2)を志向することは極めて難しい事なのだ。構想を実現する能力を持っているので提案するけれども具体化するリスクを負いたくないといった会社に、発意と覚悟を求める事は不可能に近いんだと思う。ゼネコンの脱皮が難しいのは、単純化するとそういった理由で、(3)にカテゴライズされる企業だから、だということだ。

これから就職を考える人は、この(1)〜(4)の類型の内、どういった事をしたいのかを考えた方が良い。最低限でも(1)、(2)か(3)、(4)のいずれを志向しているかは理解しておくべきだろう。

自分の志向と立脚点が異なると、悩み苦しむことになる。特に(2)と(3)の溝は深いので、(3)に就職して、(1)や(2)の事業を目指すのは最低だ。>オレ

2010年12月3日金曜日

マチカドサーチエンジン

今、横浜市の東急田園都市線たまプラーザ駅で展開を試みているサービスは「マチカドサーチエンジン」と言う。

その名の通り「街角」を起点とした「街」の検索エンジンだ。ここで言う街角とは、個々のお店や施設を指している。つまり、目の前にあるお店を中心として、その周りにどのようなお店や施設があるのかが、分かるサービスである。

ご興味のある方は、以下のアドレスに空メールを送ってみて下さい。
1001000@kozchi.jp

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地元の人にとってみれば、馴染みのお店の最新情報が手に入ったり、いつも前は通るけど入った事のないお店のメニューや評判を確認したりできる。

観光客にしてみれば、自分の近くにあるお店の場所やサービスを確認できたり、急にお腹が痛くなった時に急いで近くのトイレや薬屋さんを探せたりできる。

街の可視化は、今までも色んな形で行われてきた。しかし、自分が今いる所で探せなかったり、情報を探すのに時間が掛かったり、情報を探した後で現地を見つけるのに時間が掛かったり、グルメに特化してたりと、どれも片手落ちな印象は否めない。

なぜたろう?と考えると、今までのサービスは、あくまでも個々のお店に向けたものであって、街全体がどうなるのかといった視点が入っていないことが分かる。つまり、街を挙げて活用するに値するサービスは存在していない事になる。

今後、少子高齢化が進み、街も段々と歳を取っていく。そんな時代に必要なのは、個々のお店の収益を最大化した結果、街が活性化するという旧来のロジックだけではないと思う。街を便利にして、活性化した結果としてお客さんの滞留時間が伸び、それが個々のお店の収益に良い影響を与える、という循環を考えるべきだろう。

マチカドサーチエンジンは、たまプラーザ駅周辺の600店舗を、既に登録している。その内、商店街のご協力を頂いて、詳細まで登録している店舗は200軒ほどになる。

今後、登録店舗の拡大と、お客さんになる人たちへの周知を進めていかなければいけない。まだまだ道のりは遠いが、未来の正しさは確信している。

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ぜひ、空メールを送って、サービスを試してみてください。そして、どんなコメントでもいいので、頂けると幸いです。

そうそう、送られてきたアドレスは即時廃棄してます。保存してないので、流出したり、迷惑メールがきたりすることはありませんので、ご安心を。

もちろん、一緒にトライアルをやってみてもいいよ、という商店街やお店の方も、大募集中です。

2010年12月1日水曜日

Macbook Airとの一ヶ月

ブログに書くのは遅れてしまったが、Macbook Air(11inch)を買った。しかも、発表の翌日つまり発売日当日に。ちょっとした衝動買いかもしれない。

Macは結構触ってきたし、所有してきた。思い出してみると、ColorClassicII、Powerbook540c、PowerMac7200、PowerMacG3、PowerbookG4、Macbookという感じかな。もしかしたら、もう少しあったかもしれないが。

そんな中でも最速の購入だった。自分でもびっくり。それほど、衝撃もあったし、自分が望んでいたものにピッタリだったということでもある。

動機その1は、新しいMacが欲しかった事。上記で現役なのはMacbookだけだが、これが重い。少なくとも1キロ台の前半じゃないと普段使いできない。また、かなり酷使してたので、バッテリーが2時間位しか保たなくなっていた。

動機その2は、iPadが想定用途に対して機能が不十分な事。さんざん比較してみたのだが、iPadはやはりクラウド時代のViewerだという事だろう。欲しかったのは、少しは作業に使えるマシンだった。少しというのは、iLife、iWork、Illusrator程度。この程度の作業もiPadではできない。でも、軽さと、すぐに起動し長時間使えるというメリットは捨てがたい気もしていた。

動機その3は、その1、2からの流れでAirがベストだろうと考えていた。が、要件はもう少し小さく、軽く、電池が長持ちして、SSDで、、、という感じ。メールとWebならiPhoneで何とかなる。それ以上を望むなら、少なくともよく持ち歩いているVAIO TXと同等以上じゃないと、日常的に使うのは難しい、と感じていた。

そして、Macbook Airの発表を聞き、CPU性能に不安はあるものの、ほぼ理想通りのマシンだと感じ、実機を確認しようと速攻でAppleStore銀座に行ったが、まだ入荷されていなかった。その後、夕方にビッグカメラでゲット!当然、安さも決め手になった。

そして、今に至る。

ほぼ一ヶ月使用しての感想は、満足の一言。心配したスピードも自分の使用条件では問題なく、実に快適に使えている。

何よりいいのは、軽く、静かで、熱くならず、手首が痛くならない事。Macbookでは筐体の角が手首に突き刺さり、長時間のタイピングが困難だった。やっぱり薄いのは大きな付加価値だ。そして、頑丈な事。何回も体がひしゃげるような満員電車に乗ったが、無事だった。

忘れてはいけないのが、スリープからの復帰の早さ。今までも、VAIOでは液晶を閉じてサスペンドさせる事で、素早く作業に入り、素早く作業を終わらせてたが、今回のMacbook Airは、その何倍も速い。実質0秒でスリープ/復帰ができるので、電車でも普通に使えてる。

こういった、モバイルノートに関わる一つひとつの不満や不便や不安を解消してしまった、本当に画期的なノートパソコンだと思う。

普通の使い方(Web、メール、iLife、iWork、illustrator程度)なら、吊るしの仕様であるCore2Duo1.4G/メモリ2G/SSD64Gで十分だろう。当然、音楽や写真ファイルは制限されるが。

全ての人に価値ある88,800円だと思う。なぜ、日本のメーカーはこんなパソコンを作れないんだろう。