2009年7月31日金曜日

できそうな事の多さとできる事の少なさ

できそうな事って、本当に多い。
一方で、本当にできる事は少ないなぁ。

できる事を正確に抽出して、着実に実行して行くしかないんだろうな。

2009年7月29日水曜日

ビジネスがしたい

同僚に、「あなたはビジネスがしたいんだね」と言われた。その通り。研究も開発も、ましてや社内政治やサラリーマンらしい振る舞いなども、全く興味がない。今更だけど。

隔靴掻痒とでもいうのか、未来を見据えない企業における、新規事業を見越した研究開発という、矛盾に満ちた居場所は、そのジレンマから、遣り切れない思いでいっぱいになる。

ビジネスに打って出るのか、内的な研究開発にシフトするのかは、今現在直面している重大なポイントだと思う。まあ、会社の未来に希望が持てず、社長に共感できていない時点で答えは決まっているようなもんだけど。

社会と自分が置かれている危機的なポジションに気付きながらも、楽観的な未来を妄信して、現実を見ようとしない多くの人から離れて、独立自尊とばかりに市長の職を辞した中田さんに勇気をもらい、自らの道を定めよう。

2009年7月27日月曜日

イニシャル/ランニング3

イニシャルで稼ぐのか、ランニングで頑張るのかは、対象によって変わるのかな?

例えば、法人の場合。イニシャルを膨らませて固定資産にするよりも、ランニングで費用として処理できるほうがいいだろう。一方で個人の場合、ランニングでズルズルと支出がかさむよりも「一括払いで10年安心」みたいなプランの方が使い勝手がいいかもしれない。

提供者側として重要なのは、コストをしっかり把握すること、そして、メンテナンスの位置づけを明確にしておくことだろう。

これからの時代は、付加価値よりも基本機能の充実が求められる。ゴテゴテと使わない機能をくっつけて付加価値込みで一式幾ら、という商売は成り立たなくなる。それよりも、しっかりした基本機能が比較的安価で利用でき、利用者の状況に応じて追加できる機能が用意されていることが重要だ。

今まで、メンテナンスはどちらかと言えば付加価値だったが、今後は基本機能にならざるを得ないだろう。提供者側の立場に立てば、メンテナンスの心配をしなくて済むような、機能を絞ったロバストな商品に勝機があるということか。

2009年7月24日金曜日

希望と失望

2日続けて、経営者の話を聞く機会があった。そこには、日頃悩み、答えを見出せないでいる、自分が所属する会社の社会的な意義と自分の立ち位置に関する貴重な示唆があった。

昨日の方は、「未来に向かって善い会社を作っていく」と言い切り、経営者は理想を持つ事が大事で、究極の概念は「真善美」と語った。そして従業員は、この会社は何のためにあるのかの共通認識を持っている必要があり、その共通認識なるものは、理念や行動規範によって生まれる、と。そして、会社は長く続くほど、先人が築き上げた現状への敬意によって足がすくみ、チャレンジできなくなる、と言っていた。

今日の方は、自分が所属する会社の社長だが、石橋は叩いて渡らない、リスクを取らないのが当社のDNAと言い、拡大は望まない、利益は絞り出すものだ、と言う。さらに、自律的にベクトルをあわせて、みんなで力を合わせる中で、自分に与えられた範囲から一歩出るのが大事だと、語った。200年以上続くもの作りの伝統は「どうせ作るんだったら、良いものを作ろう」というメンタリティだそうだ。

なんという違いなんだろう。
閉塞感のある会社の変革を目指して思考してきたが、歴史の重みには勝てないことが明確になった。ウチは変わろうとしていないし、変われない。それは、意図的にベクトルを向かせるのではなく、阿吽の呼吸でわかるだろ、という前時代的なメンタリティにも現れている。

さらに言うと、ゼネコンという業態において「未来」を思考することはナンセンスであることも、同時に明らかになった。未来ではなく現在を生き抜くために、所属するコミュニティのために働き、等しく少ない富を分け合うことを目的とした会社なんだということを、痛切に感じた。

その意味において、完全に勘違いしていたのかもしれない。

得られた結論は、ゼネコンは社会主義国家を形成する一機能であり、等しく豊かに、そして等しく貧しく、落伍者を出すことなく、支え合いながら、分をわきまえて、社会インフラとして機能を果たすことが、使命だということ。未来を作る会社ではない、ということ。



2009年7月22日水曜日

カイキニッショク

皆既日食が日本国内で見られるのは、46年ぶりになるらしい。また、次回は26年後だということだから、多くの人にとって一生に一度の経験ということだろう。実際、46年前に皆既日食と遭遇した毛利少年は「宇宙から月が見てみたい」と宇宙飛行士になった。

しかし、日食メガネなるものは必要なんだろうか?

四半世紀ほど前には、理科の実験として当たり前に使ってた「濃い色の下敷き」「煤をつけたガラス」はことごとく否定されている。失明の危険性があるとのこと。本当?まあ、透過してくる光の成分をコントロールできないのは確かだろうから、何でも大丈夫とは、言えないだろう。だからと言って、日食メガネ以外は全てがノーと言うからには、今まで理科実験の名目で行ってきた膨大な人体実験の結果、太陽観察の被害にあった人が大勢いた、ということかな?違うよね。

日食メガネがない人には、厚紙に小さな穴を明けて、そこを透過してくる光を観察する、という方法をオススメしている。こうすると、太陽を直接見ることなく、太陽が欠けていく様子を紙の上で確認できるらしい。

ここに大きな勘違いがあるように感じるのは、私だけだろうか?小さな穴を透過する光線の様子を観察するのは、実験的には有意義かも知れない。しかし、僕たちが見たいのは「太陽が欠けていく様子」ではなく、「欠けていく太陽」なのだ。違うかな?

透過した光をさも本物のように騙る方法は、本質を見誤らせ、科学への興味をスポイルする可能性があると思う。あたかも、円周率3.14を3と教えていた、ゆとり教育のように。

気をつけて、自己責任で、空を見上げよう!


2009年7月20日月曜日

できたらイイね。でも、できるわけないよね。

イノベーティブなアイデアは、こんな意見に覆われている。だからこそ、何度もトライして挫折してきた、大して新しくもないアイデアが良いんだ、と改めて気付いた。

そもそも何度もトライされてきたと言う事は、それだけ何度も可能性が感じられてきたと言う事。時代が変わっても、環境が変わっても、人の「こうなったらイイな」と言う気持ちは変わらず、意識の底流に流れ続けている。

「こうなったらイイな」が実現しないのは、単にやり方が間違っているだけではなく、時代や環境にフィットしなかったのだろう。もしくはやりきれなかっただけかも知れない。ゴールの有用性と自分を信じて、手を変え品を変え、手段に固執する事なく前進するしかないよね。

今まで、散々失敗してきたアイデア、それこそが宝の山だ。メタバースやホログラフィなんかは、ここからが勝負かも知れない。

2009年7月17日金曜日

99/100の反対

昨日立ち読みした「革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55 (永田豊志著)」という本の冒頭で、ヤマト運輸やソニーの例を引いて、反対が多いほど良いアイデアである、といった記述があった。

昔から言われていることだが、誤解があるような気がする。根底から反対されるようなアイデアが良いわけがない。検討に値するのは、コンセプトは賛成だが実施は反対という、極端な評価を受けるアイデアなんだと思う。

例えば個人の家までスピーディに荷物を届ける宅配便。それ以前は、国鉄の駅留めで発送から10日ほど必要だったという。そんな状況で宅配便の発想、コンセプトに反対が多いとは思えない。「言ってる事は分かるが、コストも手間もが掛かりすぎるでしょ」「できたらイイね。でも、できるわけないよね。」という反応が大多数ではなかったのかな、と推察する。

iTunes Storeもそう。その昔は音楽をCDからmp3などに変換するのも一苦労だった。リッピング、エンコードと、すごい時間をかけて1/10ぐらいに圧縮したファイルで、普通に音楽が聴けることが分かって、持っていたCDをひたすら変換しまくった。その時に夢中になった理由の一つは、「これ、みんなが持ってるCDを変換してシェアしたら、すごいライブラリになるんじゃない?」という気持ち。それがP2Pソフトを生み、犯罪の温床を作り出した。みんな合法的なmp3ストアを欲してた。でも、やりようがなかった。きっとソニーもアップルも、社内の多勢は「できたらイイね。でも、できるわけないよね。」と思ってたに違いない。

つまり、コンセプトは全員に賛成してもらえるが、実施の話になると、目の前に横たわる制約や先入観から、全員に反対される。これが良いアイデアなんだと思う。

「できたらイイね。でも、できるわけないよね。」

こんなアイデアが具現化された時、パラダイムシフトが起こる。イノベーションはこうやって生まれるのかも知れない。

2009年7月15日水曜日

機能を分解する=first step of innovation

イノベーティブな何かを生み出すのに、もしかしたら役立つかもしれないプロセス(と個人的には思っている)。

市場に出回っている商品/サービスは全て、誰かが定義したものだという事に気付くべきだと思う。その定義をひっくり返すには、商品/サービスがどんな機能の組合せで作られているかを精査するのが近道じゃないかな?そして、それぞれの機能を再定義して組み合わせる、という単純作業が実は全く違ったものを生み出す、一つのプロセスなんじゃないか、と最近は考えている。

建設現場で働いて非常に良かったのは、例えばアスファルト舗装されている道路でも、材工が折り重なって出来ていることが実感できた事。マンションなんかを見上げると、そこに投入された血と汗と涙が想像できるようになった事。そうやってモノってできてるんだと思うと、モノの定義を丸ごとひっくり返すというのはムリがあるんだろうな、と感じる。

でも、そこに与えられている機能を分解して、熟考して、再定義してあげると、全体に波及するような変化を生む事ができて、それが即ちイノベーションなんだと思う。

イノベーションって大上段に構えると難しくて、技術もコンセプトもデザインも新しいピカピカのモノを想像してしまいがちで、そうすると、手も足も出なかったりする。一方で、Leading Innovationを標榜する某社社員に聞くと、些細な日常的業務改善もイノベーションと定義しています、と言ってた。それってハードル下げ過ぎでしょ、とも思う。

ウォークマンも蒸気機関車もiPhoneも、そうやって生まれてきたんじゃないかな?世の中を、もっとこうしたい!という欲求と機能分解→再定義、これがイノベーションに繋がる一歩だと思う。

2009年7月13日月曜日

何から逃げるのか?

見えない未来。

ここに留まれば留まるだけ、未来が不透明になって行く。不透明が悪い訳ではない。どこにいても未来は不透明だろう。問題は、未来がないように思えること。

逆に、留まることで見える未来ってなんだ?少し昇格昇給したところで、どこにも、なににも貢献せず、ただ留まるだけになってしまう。既に見えている未来もある。それは、人口動静をベースにした未来であり、その未来に対する社会的な対応である。

この明らかになっている未来は、限りなく暗い。どうやっても明るい未来が描けない。想像力が足りないのだろうか?そう思い、周りに聞き回る作業を、ここの所、続けていたが、結局、描けなかった。そんな悲観的に考えるなよ、という反応がほとんどで、僕を納得させる明るい未来を語れる人はいなかった。

ネットでも説得力があるのは悲観論者だと思う。じゃあ、どうすれば良いんだ、ということが大事。僕は、5年ほど前から言い続けているが、半径1mを大切にして、3世代4家族を養える能力を身に付ける必要があると考えている。

そのためには、サラリーマンでは絶対的にダメだ。ココで培える能力に期待してもダメだ。とにかく離脱すること、自分と家族だけでもサバイブすることに力点を置いて、走るしかない。

視野狭窄かもしれない。ココロが狭いかもしれない。でも、ファンタジーに付き合ってるヒマもない。まずは、稼げる基盤を作らなければ。暗い未来に明かりを灯すために。

2009年7月10日金曜日

元請け気質と下請け根性

随所に表れるゼネコンらしさ。

力関係が下の人が相手の場合、押し付けるだけ押し付けて、自分の役割は「監督だ」として、何もしない人がいる。こういった人は、力関係が上の人には媚びへつらう。本当の意味で、何もしていない、何も作り出していない人たちだと思う。

この類いの人が集まってできた企業の出身者は、会社を離れると使えなくなる人が多い。

何より致命的なのは、対等な立場での付き合い方を知らないことじゃなかろうか。何かをやってもらうためには、こちらから与えていかないとダメ、という事を本質的に理解していない。

「なんでアイツは動かないんだ、動かすために同じことを何度も言って聞かせなきゃいけない。借金取りの気持ちが分かったよ」なんて言うのは、傲慢以外の何ものでもない。

その「なぜ」という疑問を解くには、自分を ふり返る他に方法はない。

取組みの回転を上げていくためにも、ギブ アンド ギブンが必要な事も分かってないようだ。取組んだ結果に、自らのプレゼンスが残るかどうかを良く考えた方がいい。オルタナティブであれば、バスから振り落とされるのがオチだろう。


2009年7月8日水曜日

イニシャル/ランニング2

イニシャルで稼ぐかランニングで稼ぐかは、とどのつまりは商売のネタとして、商品を選ぶのかサービスを選ぶのかに集約される、と言っては言いすぎだろうか?

商品を売ることをビジネスとすれば、自ずとイニシャルで稼ぐことになる。一方、サービスは形が無い分、何度でも利用してもらってランニングで稼ぐことが合理的なように思える。イニシャルでもランニングでも並列的に稼げるビジネスモデルが理想的だが、中々そうは行かないんだろう。

ランニングで稼ぎたいと言うのは、イニシャル偏重型ビジネスの行き詰まりに起因すると以前に書いたが、実態として上手く行った例は少ないと推察される。その理由として、それぞれに求められるビジネス上の力点が異なり、かつ、それに気付いている人が少ないからではないか、と考えている。ビジネスの必要条件はコンセプト、技術、デザインの3点であるとの前提に立って、以下の論を展開する。

イニシャルすなわち商品に求められる十分条件は、一にも二にも「品質」である。性能が飽和したいまの時代において、商品の優劣を決めるのは品質以外にないと思う。メーカーと呼ばれる会社は、ざっくり言うと商品を作っているのだから、品質を追及するのは自然の成り行きである。ゼネコンはサービスを売っているとも言えるが、イニシャルで稼ぐと言う意味で品質を追及せざるを得ない立ち位置にいる。

サービスは「ビジネスモデル」だ。サービスは商品と違って、掛かるコストがイマイチ明確ではない。そのため、ビジネスモデルすなわち稼ぎ方を明確にしておかないと、価格崩壊に歯止めが効かない。結果、無料化してしまうことになる。昨今のWebサービスの無料化は、ビジネスモデルをおざなりにして、人が集まれば広告で稼げるとの見通しが生んだものでもある。無料サービスで人を呼んで課金サービスに誘導する、という下劣な手段がまかり通るのも、ココの認識が甘いからだと思う。

良い商品を作っていっぱい売るか、シッカリしたビジネスモデルを作ってサービスを使ってもらうか、この二つの方向性は全く異なるため、一方のスタイルで邁進した人/企業が宗旨替えするのは容易ではない。だからこそ、イニシャルからランニングへのビジネスモデルの転換に成功事例が少ないのだと思う。

2009年7月6日月曜日

イノベーションの条件

最近、スティーブ・ジョブスに感化され(前からか)、イノベーションについて考えていました。

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イノベーションは明日を作る。
イノベーションは生活を一変させる。
イノベーションはそれが無かった以前の生活を遠い昔の記憶にしてしまう。
イノベーションは周りを巻き込む。
イノベーションは個人が購入の選択権を持っている。
イノベーションは感情に訴えかける。
イノベーションは利用の間口を広げたりスピードを上げたりすることで新しい体験を提供する。
イノベーションは数十倍〜無限大の体験をもたらす。
イノベーションは既存の概念を再定義することで生まれる。
イノベーションは従来型商品と共存できる。
イノベーションは応用発展の可能性を感じさせる。
イノベーションは既存技術の組合せでできている。
イノベーションは測れる何かが減り、測れない何かが増える。
イノベーションは今まで捨てられてきたか、想像すらしたことがなかったアイデアから生まれる。

2009年7月3日金曜日

発生確率1%の震度7と50%の震度5強

BCPとして、どこにターゲットを絞って対策すべきなんだろう?

たぶん震度5強の対策をしてて震度7が来て、想定以上の被害を受けたら、担当者は糾弾されるだろう。逆に、震度7の用意をしておいて、地震が発生しないまま長い期間が過ぎたら、BCP対策費は削減されるのだろう。

「BCP対策費は保険だ」という言う方は簡単だが、実際はそんなに簡単な問題ではない。安全だけを考えれば、費用をふんだんにかければいい。費用が限られてるのなら、ある程度の被害を覚悟しておく必要がある。じゃあ、どっちが良いんだ?

被害は少なくしたいが、費用もかけられない場合がほとんどじゃないのかな?震度7が一定の確率で発生する事が分かってながら、フルの対策を取らないなんてオプションは選びたくないが、費用はない。それなら 「大きな地震なんて来ない」と言って欲しいと感じるのは人情だろう。

BCP対策を謳うゼネコンが、地震を食い物にしているように感じるのは、そのジレンマを解決する努力を怠り、正確な被害想定分析結果と称して、危機感を煽ることしかしてきてないからだろう。

費用は最小に、効果は最大かつ合理的にできなければ、乗れる話にはならない。

2009年7月1日水曜日

コンセンサスの取り方について

週末にかけ、コンセンサスを取る事の意味や、取るべきイシューについて考えていた。

よくよく考えてみたら、その発言主のコンセンサスの取り方をよく観察して、学習すれば良いんだ。そうすれば、彼が求めるコンセンサスについて、その種類や幅、深さが明らかになるだろう。

そのように考えてみると、彼が今までコンセンサスを取ろうと働きかけてきた事は、ほとんど無かったように思う。こちらから、あれはこうすれば・・・とか、この部分の開発に向けて業者との段取りは・・・とか、これの適用先や適用方法は・・・とか、製造に向けた調整は・・・とか、言ってきたような気がする。

人のやり方の批判ばかりするんだったら、自分のやり方を見せてもらおうじゃないの。何を課題と考え、どんなイシューについてどうやって定例以外の場でコンセンサスを取ってくるのか、見物ではある。

何だかネガティブで今更感が強いし、開発が停滞しそうだし、定例が批判大会になりそうでイヤだけど、しょうがないか。彼がリーダーなんだし、彼の思うように進めれば。

少し様子見だな。
あぁ、くだらないエントリーになっちゃった。。