2009年12月25日金曜日

デルタモデル-第一章-

久しぶりに戦略系の教科書を読んでみて、なかなか楽しく、感銘を受けたのでメモ。まずは、第一章だけ。

・顧客のロイヤリティを獲得する手段として、顧客との協力関係の構築を目指す。p.2

・今日のビジネス上の失敗は、戦略そのものよりも、戦略と実行とのギャップが原因となっているという事実と、その理由を明らかにしている。p.7

・ボンディングは製品そのものではなく、ネットワーク経済によって可能となった、あくまでも製品の外側に存在する諸要素の1つである。p.26

・ベスト・プロダクト戦略は、従来型の競争の延長線上に構築される。顧客は製品固有の特性に魅せられる。そして製品特性は、低コスト化、もしくはその差別的性質によってもたらされる。p.28

・トータル・カスタマー・ソリューション戦略は、ベスト・プロダクト戦略とはまったく正反対の手法をとる。顧客をコモディティ的視点で見るのではなく、顧客を単なる製品の販売対象以上の存在として深く理解し、また深い関係を構築することで、個々の顧客との絆をさらに強めるバリュー・プロポジションをつくりだす。顧客の経済性(顧客自身の収益性)の向上が行動指針となる。p.29

・システム・ロックイン戦略は最も広範囲に及ぶもので、この戦略の鍵は補完事業者を見きわめ、引きつけ、そして育成することだ。流通チャネルはシステム・ロックイン戦略の鍵を握っている。製品を使用する顧客の数が増えるに従って、各顧客にとっての製品価値が飛躍的に高まっていかなければならない。p.30

・ベスト・プロダクト戦略の焦点は単一製品に向けられ、ベンチマークは競合他社で、顧客へのバリュー・プロポジションは自社内における製品の経済性に依存し、その提供方法は標準化されている。イノベーションは自己中心的で、そのうえ今日の企業経営では重要な役割を担うはずのIT部門は社内情報を取り扱っているにすぎない。p.35

・トータル・カスタマー・ソリューション戦略において、ブランドはシステムを中心に調和している。イノベーション・プロセスは無数の補完事業者を創造力の源泉として利用し、ITの役割は補完事業者同士の統
合、効率、および互換性の向上を支援する。p.36

・システム・ロックイン戦略は、産業の大転換期に大きく進展する。p.36

・「どのようにして実行するか」は、何よりもまず、企業のコア活動を、選択した戦略にいかにうまく一致させて実践できるかにかかっている。「一致」は重要なキーワードだ。p.37

・イノベーションの究極の目標は、業界標準を開発し、占有し、多様なアプリケーションを促進することである。p.40

・ベスト・プロダクトは製品志向、トータル・カスタマー・ソリューションは顧客志向、そしてシステム・ロックインはシステム志向である点も見逃してはならない。p.42

・ビジネスにおける勝利とは、競争相手を打ち負かすことではなく、顧客と強い信頼関係を結ぶことだと確認する必要がある。p.46

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