2012年2月13日月曜日

コミュニケーションはキャッチボール

非常に単純な話だが、最近改めて思うのは、コミュニケーションにキャッチボールは欠かせないということだ。

何かを作り上げるとき、役割分担を決める。その時に考えておかなければいけないのは、どのような状態になったらそれぞれが、その役割に見合う行動が起こせるようになるかだろう。それが行動の優先順位を決める。後は、当然随時修正が入るものの、フローに沿って淡々と自らの役割をこなしていくだけだ。

複数の人が関係するような作業で優先順位が決まっている場合に、相手の役割が動き出せる前提条件は、こちらの準備作業の進捗になる。つまり、こちらの作業を完了させて相手に投げて、相手が作業を完了させてこちらに投げる、というキャッチボールを繰り返す事になる。そこで交換されるボールは、徐々にスピードが上がっていき、コントロールも良くなっていくはずだろう。うまく行けば。

たまにコミュニケーションをキャッチボールと思ってない人がいて、とても面倒くさい事になることがある。

例えば、ボールを抱えたまま投げてこない。相手が受け取れる状態にないと勝手に思い込んで、なかなか投げてこない人がいる。相手の状況を理解する事は重要だが、とにかく投げてみないと相手が受け取れるかどうか分からない時もある。まずは、思い込みを捨てて相手の状況を把握し、たとえ受け取れずに地面に落ちてしまうとしても、無理にでも投げてみることも大事だろう。

ボールを受け取らない人もいる。キャッチボールは、最初は緩いボールでゆっくりと始めて、徐々に早くなっていくものだと思うが、最初からある程度の精度と速度を求めてくる人がいる。そういった人は、こちらが投げた緩い山なりのボールは受け取らない。一旦投げたボールが受け取ってもらえないので、自分で取りに行き、もう少しスピードを上げて投げてみるが、まだ受け取ってくれない。そういう人は、こんな事を何度か繰り返して、練習時間ギリギリになってようやく受け取り始め、時間がないからビシビシと回数をこなそうとする。コミュニケーションはキャッチボールだと理解していれば、緩いボールから受け取る事が、練習の密度を高め、優れた成果を生み出すコツだと分かるだろう。

ボールをとんでもない方向に投げる人や、自分の理想とするボールを頑に投げ続ける人もいる。これは、事前のディスコミュニケーションが原因だが、成果の想定が低すぎたり高すぎたりするのかも知れない。いずれにせよ、初期のコミュニケーションの中で、成果の想定とそれぞれの役割分担を明確に決めて、キャッチボールするしかない。

コミュニケーションをうまく行う秘訣は、コミュニケーションを何だと思うか(私の場合は、キャッチボール)を共有する事にあって、逆にそこが共有できない相手とは、うまくコミュニケーションできないという事だろう。

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