2012年7月6日金曜日

革新ってどうやって起こるのかな?

例えばRetinaディスプレイは性能を単純に上げただけのようにも思える。

これって、かつてのCPUがクロック数を上げたり、メモリ搭載量が増えたりする事と同じで、非常に単純な技術革新だと思う。こういった事はイノベーションなんだろうか?

例えばiPhoneは発表された当初から、技術的には全て既存のものだと言われ、こんなの日本企業が作ろうと思えばいつでも作れる、と言われていた。技術的にはイノベーティブでも何でも無かったが、全てを組み合わせて、そのエコシステムが完成した時、サービスとしてのイノベーションが明らかになった。

以前から書いている事に、商品またはサービスは『コンセプト』『デザイン』『技術』の3要素で構成されており、いずれか一つだけを新しくする事で、非連続的な進化と連続的な深化を両立させる事ができるというものがある。ただ、単にCPUのクロック数を上げたりするだけでは革新と言えるほどの進歩が生まれなくなっているのも事実だ。

そういった意味では革新に供する技術と、既に人の認知限界を越え革新を感じられない技術があるということだろう。

たまたまディスプレイ解像度というのは長い間革新が無く、認知限界との乖離があったため、それを埋めるRetinaは一つのイノベーションとなり得る技術革新と言えるのかもしれない。

『コンセプト』や『デザイン』は認知限界がない(論理的境界線がない)ので、イノベーションを生み出す可能性は高い。逆に、革新を起こせる『技術』には既に限りがありそうだが、今現在、当たり前と感じているような技術には革新要素が隠れていると言って良いだろう。

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