2010年8月9日月曜日

モノ作りと仕組み作り

2005年ごろ、自分はモノを作りたいのか、仕組みを作りたいのかを自問していた。まだ、プラットフォーム戦略なんて言葉もなかったし、少し日本の景気も良くなってモノ作りに勢いが戻ってきた頃だった。

その時の結論は、自分は仕組みを作りたい、皆が使える便利な仕組みを作って世の中を変えて行きたい、と思った。それからは、ゼネコンの研究所にいながらも、モノ作りには全く興味がなくなり、どうやったら今いる場所と仕組みの整合を取れるのかばかり考えていた。

今後、50年かけて作った仕組みは、その後50年間は使われ続けるだろう。つまり、良きコンセプトは今後100年間に影響を与え続けられるという事だと理解していた。

そこで気付いたのは、社会の仕組みを考えるのは比較的できそうだけど、会社の仕組みを変えることはかなり難しそう、ということだった。

つまり、社会にはまだまだ仕組みとして不備があり、ニッチを狙えば、将来的な拡がりも含めて可能性が感じられるのに対して、会社は仕組みを仕切っているゲートキーパーのような役割が厳然とあって、新たな仕組みを入れる余地が少ない上に抵抗も大きそうと感じた。

今、プラットフォーム戦略とか言っているのは若い企業ばかりで、伝統的大企業がプラットフォーム的な振る舞いをする事はほとんどないことを見ても、既存の会社にとってプラットフォームという事業の枠組みはフィットしないんだろう。

そんな事を考えていた時に、Kozchiの原型を思いついた。

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