2011年2月4日金曜日

マチカドサーチエンジンの戦略ストーリー

戦略ストーリーの要諦は、コンセプトから利益を生む流れをどう作り込むか、その間にある善循環をどう作り上げるか、にある。



マチカドサーチエンジンの場合のコンセプトを、この機会に再定義してみた。今までは「Connecting tha Shops.」と、お店をつなぐという技術的な打ち手を、コンセプトとしてあえて前面に出していたのだが、もう少し上位の概念があっても良いと感じた。

そこで原点に立ち戻って、このサービスで自分は何を実現したいのか、社会にどういった価値を提供したいのかを考えた。その時に浮かんだコンセプトが「街の再発見」。

今まで、イエローページのように行政区域単位を網羅するもの、ホットペッパーのように都市という単位で俯瞰するものはあった。方や、ぐるなびや携帯サイトのようにお店単位で情報提供する仕組みもあった。

しかし、これらは私たちが行動するレベルのエリアを本当の意味で表してなかったと思う。自分がある場所に立っている事を想定すると、前者は広く薄すぎ、逆に後者はピンポイントすぎて行動支援にならない。

お店や施設をつなぎ、どこからでも自分のいる場所を中心とした情報が得られるようにする。見えそうで見えない、でも身近にあるお店の存在が分かる事、それが本当の意味での「街の再発見」につながると考えた。バラバラと散文的な見せ方でもなく、誰かの恣意的な文脈に沿ったレコメンドでもない、自分の立っている場所を起点とした変幻自在な街の形をありのままに見せるコトが、マチカドサーチエンジンの目的だ。

そのような形でコンセプトが決まったら、後は今まで考えてきた打ち手などを互いに紐付けて行く。

お店や施設をつなぐという考え方と、それを実現するステッカーとメール。ここでも一つの概念が生まれた。それは、「リアルとネットをつなぐ」という事。

こういったサービスをネットで作ることは、割と簡単だと思う。最も課題となるのは、リアルとのつながり。街中をよく見て欲しい。リアルとネットが繋がっていることなんて、ほとんどない。

マチカドサーチエンジンは、リアルがトリガーになって、ネットから情報を入手し、それがリアルの行動に結びつく。この第一段階、リアルがトリガーになっている事と、第三段階までの流れを澱みなくつなげられるのは、マチカドサーチエンジンしかないと思っている。

あとは、順調に成長すれば得られる、ある意味楽観的な善循環だ。

ステッカーが認知されれば、サービスの認知が高まる。近くのお店からの誘客が現実的になれば、色んなお店が参加したいと思うようになる。お店が増えて、利用者が増えれば、そこに善循環が生まれる。つまり、利用率が高まり、リピーターが増え、それがお店の更なる参加を促進させる。

結果的にエリアでのお店の登録密度が上がる事が、サービスの力になる。とにかく密度を上げる事、それが大事なポイントだ。お店が喜んで参加したくなるようなインフラへと成長できれば、マチカドサーチエンジンは生活に不可欠な、水道や鉄道のようなサービスになり得るだろう。

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