2011年2月9日水曜日

インフラ型サービス

鉄道、通信、上下水道、道路、電気、ガス、運輸、郵便などのインフラサービスには共通点がある。それは、ユーザーの意思が行動の起点となるプル型のサービスだということだ。

当たり前のようだが、インフラではないサービス、例えば、飲食、印刷、冠婚葬祭、小売、情報提供、風俗などは、サービス提供側からのプッシュによる場合が多い。

買って下さい、使って下さい、と事業者側から利用者に向けたアピールが、その事業の先行きを左右する事も多い。

インフラ事業は、利用者を特定せずに、広く多くの人に使ってもらえるようなネットワークを築き、皆でそのネットワークを共有し、その効用を享受することで成り立っている。また、皆が使うことで、どんどん価格が安く、サービスがよくなっていく傾向がある。

逆に言うと、こういったネットワーク外部性が高いサービスが社会インフラになっていくのだろう。

つまり、利用者が増えることによって善循環が回り始めるサービスは、インフラへの道を歩んでいると言え、利用者へのアプローチはプッシュ型からプル型へと変化するのだろうと思う。

プル型は利用者が行動の起点になるので、事業者側はサービスがそこにあるコトを周知することが肝要になる。

電気、ガス、水道、電話はさて置き、鉄道や道路は、その存在そのものがアピールになっているし、郵便はポストが、宅急便は看板が、セコムに代表される警備はステッカーが、公衆無線LANはPOPが、その役割を担っている。

そのいずれも「使って下さい」というアピールではなく、「ここに在りますよ」という存在感が重要だ。

そのように考えると、サービスの存在を示すアイテムのないサービスは、インフラたり得ないだろう。これは、ネットの世界でも同じで、何かと目に付くようにならないとインフラにはなり得ない。

マチカドサーチエンジンは、ステッカーを店頭に貼ることで、そこを情報アクセスの入り口としている。

このステッカーは、マチカドサーチエンジンをただのサービスで終わらせることなく、インフラへと昇華させるために必要不可欠なアイテムだと考えている。

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