2011年10月21日金曜日

コンセプトからパーツに至る段階

ディズニーの「体験」とシーパラの「施設」という二つの異なるコンセプトを考えながら、それらをつなぐ段階的な流れについて整理してみた。

大きくはハードとソフトで分類される。ハードは「施設」「製品」「パーツ」に分かれる。一方ソフトは、「サービス」「体験」「コンセプト」に分類できる。製品は多くのパーツでできており、施設は製品を組み合わせてつくる。その施設なり製品の使い方がサービスであり、そのサービスで得られる効用が体験となる。体験を設計する際の軸になるのがコンセプトだ。

逆に書くと、コンセプトは体験の集合、体験はサービスの集合、以下、サービスは施設の、施設は製品の、製品はパーツの集合になる。

収益を上げる方法論におけるハードとソフトの違いは、ハードは基本的に売り切りで、ソフトは運用で継続的に、という辺りだろう。つまり、ハードはすぐに結果がでるが、ソフトは結果が出るまでに時間が掛かる。長期間に亘ってマネジメントを続ける勇気と覚悟が、ソフトには必要だ。メーカーを始めとした日本企業の多くは、製品もしくは施設などのハードしか取り扱わない。

高収益を上げやすいのは、一般的には最終消費者に近いポイントだと考えられるが、Appleのように垂直統合しているとハードに利益ポイントを置くことができる。

結局、自らのビジネスの対価としての限界価格はおおよそ決まっており、その限界価格に見合う競争力のある価格設定をした中で、自分の手の内にある工程における最もグレーな部分に利益ポイントを持ってくることになる。通常、ものを作る場合の製作コストにグレーな部分は少なく、そのことがハードにおける利益率の低さに直結している。

だからこそソフトに手を伸ばし、ソフトで収益を上げるとともにハードでも収益が上がるような仕掛けをしていくべきだと思う。

それには勇気と覚悟が必要で、今まさに、そこが問われている。

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