2011年11月16日水曜日

女ジョブズ 山口絵理子

マザーハウスの山口絵里子さんの講演を聞いた。前から、ぶっ飛んだ人だなという印象を持っていたが、話を聞いて、すっかりファンになってしまった。

この人は、女性のスティーブ・ジョブズなんだ。もっと言えば、女性の松下幸之助と言っても良い。いずれにせよ、そのメンタリティは彼らに匹敵することは間違いない。

他人のレールに乗ってつまらない人生を送りたくない、死ぬ時に後悔したくないという考え方は、ジョブズの講演を聞いてるようだ。そして、結果だけをみると驚くべき行動力だが、肝っ玉とか勇気とか覚悟に裏打ちされたものではなく、むしろ、歩みを止めてはいけない、歩き続けることに意味があるという自分の「好き」に一直線なスタンス。エレキが体を走り、水道哲学を世に広め、成功の秘訣は止めない事と言い切る松下幸之助そのものと言える。

経歴も正直、訳がわからない。小学校で虐められて、反動で始めた柔道を続けるために入った工業高校。皆が就職する中で、一念発起して入った慶応。竹中平蔵氏の薫陶を受け開発学に目覚めるも、現地から離れた先進国から覗く新興国支援の現状に納得できず、単身バングラデシュの大学院に留学。そこで出会ったジュートに魅せられて始めたバッグ作り。。。

話を聞いていると自分が恥ずかしくなるぐらいに、人生と真剣に向き合っている。

自分は確たるポリシーも持たずに、なんとなくサラリーマンになった。自分が育った時代はそれが普通だった。でも、大きな会社の大きな仕事に段々と興味を失って行ったのも事実。人とのコミュニケーションが仕事の鍵を握る建設業は短期的には面白いが、長期的には話がデカすぎてリアリティに乏しい。だからみんな短期的な仕事に集中して、自転車操業を続けている。とは言え、長く業界に生息するとぬるま湯から出るのが億劫になってくる。

今回、講演を聞き、本を読んで、自分を見つめ直す良い機会になった。「退路を断ち、覚悟を決める」時機がきている気がする。山口さんのようにはいかないが、自分なりに納得の行く方向を探したい。

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