2011年11月2日水曜日

サーチ

「探す」という行為には、「ヒント」と「明かり」が必要だ。

例えば、頼まれて友人の部屋から何かを探すときには「ヒント」がないと難しいだろう。ヒントとしては、「書類」「人形」というような対象物の種類や「窓際」「廊下」といった場所、「黄色」「ピンク」のように色を示す必要がある。一般に、ヒントの数が多ければ多いほど、対象物は特定されやすくなり、見つかる可能性が高まる。

つまりこれがサーチエンジンだ。対象物に関連するキーワードを切り口として、無数にある候補から一つのモノに探し出していく。しかし、キーワードが余りに一般的だと、その切り口断面上に現れる候補が多すぎて絞り込むことができないという課題がある。

「探す」ことのもう一つの前提条件は、そこが暗闇であることだろう。自然に目に入ってくるものは何も無い。暗闇で何かを探すには、「ヒント」に加えて「明かり」が必要だろう。手探りで探しても見つかるわけはなく、何はともあれ光がないと始まらない。

サーチエンジンでは、キーワード選択という行為の巧拙をフォローするために、機械的な重み付けが存在する。Googleの場合はPage Rankだ。それぞれのページの重要度を、そこに紐付くページの数によって判断し、それを検索の順位に反映させている。このPage Rankがインターネット検索において、非常に重要な「明かり」の役目を果たしている。SEO/SEMなどは、自分のページを見つけてもらうために「明かり」の下に出ていくための方法を示していることになる。

「ヒント」は単純だが、「明かり」をどのような強さで盛り込むかはサービスの特性によって異なる。Facebookのように、人のつながりを「明かり」とするならば、かなりシャープな光と言えるだろうし、iタウンページのようにカテゴライズされたポータルを「明かり」とするならば、かなり拡散したボワッとした光だと言える。

個人的には、その間に正解があると思っている。つまり、光がシャープすぎると見えない領域が広すぎるように思えるし、逆に全面的な光は見逃す可能性が高くなると考えている。Kozchi -mecke!-は、位置情報とステッカーを使うことで、その丁度良いバランスを目指している。

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