2010年1月11日月曜日

ブルーオーシャンを考えるとき

必ず、サービスについて検討せざるを得ない。
なぜなら、単なる商品特性上の目新しさだけで、新しい市場が創造される訳がないからだ。もう少し言うと、新しい市場は新しい価値体験から生まれると考えられるが、商品特性だけで得られる価値体験では不十分なのだろう。

最近、様々な産業を例に出して議論するのだが、多くの産業領域において、商品特性から想起される性能は価値を評価できるレベルを遥かに超え、性能向上が価値向上とリニアにはに結びつかなくなっている。言わば、科学技術の進歩が、人間の感性を超えたという事で、大変な時代に入ったと感じる。

価値体験が性能だけで作れなくなると必然的に、使い方や使われていく中での顧客接点に、評価の視点は移っていくだろう。この領域はサービスに直結している。

日本の市場は、二匹目のどじょうを狙う傾向が強く、ヒット商品が出ると競合商品が分別なく開発される。これは、競合他社比較でしか、自社のポジショニングができない、途上国型キャッチアップ志向によるものと考えられる。

このように、海外と比べるとレッドオーシャン市場が苛烈な日本において、ブルーオーシャン市場を探し続ける努力、または、そういった志向を持つことは非常に重要だと思える。結果として、先進国型の先導的商品開発に向けたメンタリティが醸成される可能性もあるだろう。

ブルーオーシャン戦略を、皆が扱えるような方法論として普遍化し、もっと普及させる必要があると思う。特に、レッドオーシャンを、それとも気づかずに悠然と泳いでいる、旧態依然とした会社においては、なおの事だろう。

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