2010年1月15日金曜日

V字回復?

よく、日本は二度奇跡を起こした国だと言われる。明治維新と第二次大戦後の高度成長である。だから、今のような未曾有の危機であっても底力を発揮すれば奇跡が起こると言う論調で語られる事もある。

先の二例と比べると人口構成が決定的に異なる。つまり、以前は若者の絶対的人数が多く、世の中を若者向けにドライブする力があった。若者が何かの拍子に支配的地位に立つこともあったろうし、年寄もそれを無視できない事情(暴動やクーデター)もあったと推察できる。また、ベンチャーの立ち上げにおいても安く優秀な労働力を集める事ができ、それが国際競争力を高め、高度成長を牽引したとも言える。

翻って今はどうだろう?
まずもって安く優秀な労働力を確保することは、国内では不可能に近い。さらに若者よりも年寄の人数が多く、年寄にとって都合の良い仕組みが優先される。歪な人口構成ゆえ、若者の指導者が生まれる可能性も低く、世の中は加速度的に年寄向きになって行くのだろう。

少なくとも近未来はそのように予想されるし、そんなことを考えている自分も年寄に一歩一歩近づいている。この流れはしばらく続き、立ち行かなくなるまで、国として成立しなくなるまで、このままだろう。

座して穏やかなる死を待ち、自分の子供も含めた後世に負担を先送りするか、それを拒否して流れに飲み込まれないよう行動を起こすかは、今決めるべきタイミングだと思う。

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