2011年3月9日水曜日

7×7=49

先日に続いてiPadの話題。

かけ算を習った時から7×7=49は気になっていた。「7」という微妙な数字を掛け合わせると、ほぼ50になるという事実が、どことなく不思議だった。10×5や、5×10と結果はほぼ同じだが、内容が全く違う。

そして、iPadは7×7なんじゃないか、と思っている。

電子デバイスの価値を「使える状況」×「使える機能」で考えたときに、例えばMacbookは、立っては使えないし、公園のベンチでもやや苦しいので、使える状況=5ぐらいかな、と。一方で、使える機能を考えると、コンピューティングに関しては「10」だろう。そして歩きながらでも使えるiPhoneは、使える状況は「10」だが、使える機能はかなり限られており「5」ぐらいかな。

いずれも掛け合わせると「50」になる。

iPadの価値は、使える状況=7、使える機能=7であるところにあるのではないかと感じた。歩いては使えないけど、立った状態では使える。イラストレータは使えないけど、フォトショップやiMovieは使える。

そして掛け合わせるとほぼ「50」になる。

実はこのあたりが、いい頃合いなんじゃないかと思ったりもする。Windowsは10×10=100を目標にしているように思えるが、現実的にはあり得ないのかもしれない。AndroidもiOSよりも少し高めの8×8とか9×9とかを狙っているのかも知れない。すっかり廃れたネットブックは中途半端な6×6ぐらいかな?

PCや携帯電話のもつ価値に匹敵する価値を、バランス良く作り込む事ができるのは、その両者において明確で揺るがない価値を提供し続けたAppleしかないのかもしれない。どのデバイスも、得られる価値の量は同じだけど、使えるシーンや機能が明確に分類されている。だから全てが共存できるし、使い分けられる。

他社の知らない、そして今後も知り得ないバランス感覚がそこにはあるような気がする。

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