2011年3月23日水曜日

津波災害の被災地復興にむけて

今回の地震で何より恐ろしかった津波。津波が、あのように海が盛り上がって辺り一面の水位を上げてしまう、海が傾くような事象だとイメージしていた人は少なかったのではないかと思う。

津波は英語でもtsunamiだし、ある程度日本固有の災害なんだろうとは思うが、その割に、正確なイメージを共有できていなかったのは、最近は日本に大きな津波が来ていなかったからだろう。

それにしても、今回の津波被災地を含め、一度でも津波被害を受けた土地には、本当は人が住んではいけない場所なのかも知れない。今までの被害をベースにした言い伝えが残っていたりするのだろうと思う。

にも関わらず、万人規模の居住地になってしまっているのは、そこが良好な漁場であって、それに関連する産業が栄えていったからだと思う。また、安い土地を探し、船による輸送を活用したい産業が工場を作っていったこともあるだろう。

天災は、かつての痛みが消えた頃に、想定外の規模でやってくる。今回の震災で自然の力を、そして日本という国が不安定な環境の上に立っている事を思い知った。

でも、落ち着いたら忘れてしまうんだろう。正確には、忘れはしないが痛みが和らいでしまう時が、いずれくるだろう。そうした時に、この悲惨な災害を二度と起こさせないようになっていて欲しい。

それは決して、堤防を二倍の高さにする、といった解決策ではなく、もっと抜本的なものでなくてはならない。もちろん、放射能が検出された野菜を、盲目的に廃棄することで安全性を担保することでもない。

リスクを排除することで身を守るのではなく、リスクと向き合い、リスクを受け入れて対応する、そういう意思決定のできる日本であって欲しい。

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