2009年6月15日月曜日

イニシャル/ランニング

稼ぎ方を変えるといった話題で出てくる、典型的な二元論。

一発の購入金額が高いと、買い手が手を出しづらいイメージがあるため、イニシャル偏重型ビジネスが行き詰まった時に議論されるように思う。ただし、ランニングで稼ぐ形にビジネスをリデザインしても、上手く行くとは限らない。むしろ、上手く行かない例が多いのではないか?

ランニングで稼ぐ典型としてコピー機ビジネスが有名だが、現在は代替インクが多く出回っているおり、特に低価格帯のコピー機/プリンタでは一般的になっている。HPでは、このプリンタビジネスの崩壊を防ぐために、一定期間インクの購入を約束したらイニシャルをタダにするキャンペーンを始めた。これは企業の下心が丸見えで、すぐに頓挫しそうな雰囲気もあるが、囲い込みの厳しいHPにおいてすら、そのビジネスには陰りが見えてきたと言うことだろう。

また、トヨタも一度取り組んだ事例がある。数年前に「p-way」という販売形式を提供していた事があるのだ。これは、車両価格にランニング販売部分を作ることでイニシャルを下げるという試みだった。対象車が一車種だけだったことと、販売形式が新しかったことや、リースに近く、何となく所有感という面で当時のユーザー心理にマッチしなかったので、スグに廃止された。そもそも注目していた人も少なかったのか、トヨタ社員に聞いても知らない人が多い。

ことほど左様に、イニシャル側の商品をランニングにシフトさせるのは困難だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿