2010年3月5日金曜日

小さなチーム、大きな仕事

この企業(37シグナルズ)の存在は全く知らなかったが、あるブログで紹介されていたので、購入。薄い本なので、一気に読み終わった。新しいビジネスを立ち上げ、回していくのに必要な心構えが散りばめられており、ドキドキしながら読んだ。多分、これから何度か読むことになるだろう。

■大切なのはまず、「信じる」ということ。
『すばらしいビジネスは単なる製品やサービスではなく、「視点」を持っている。何かを信じなければならない。気骨が必要だ。何のために戦うのかを知り、その世界を見せる必要もある。』
『自社の製品がやっていないことを、やっていることと同じぐらい誇りに思っている。』
『信じているものが何かをわかっていなければ、すべてが議論の対象になる。』
『あなたのゴールは製品があなたにとって正しいものであり続けることだ。あなたが最もそれを信じなくてはいけない。』

■そして「見極める」ということ。
『多くのすばらしいアイディアも、一度に実現しようとすると一気にくだらない製品になってしまう。』
『中途半端な一つのものより、とてもよくできた半分の大きさのものの方がいいに決まっている。』
『思い切って行動に踏み切る前にあなたが行おうとしていることの本当の価値を定めよう。』

■さらに「明確にポジショニングする」ということ。
『アンチでいることは、あなた自身を差別化し、人を惹きつけるのに非常に良い方法だ。』
『敵を持つことは顧客に伝えるためのすばらしいストーリーをもたらしてくれる。』

■商品・サービスは「本質を追求する」ということ。
『何が真に必要かにこだわるのだ。一番大切なものだけが残るまで切り落としてそれを繰り返していくのだ。』
『本質になるまで切り落とす。だが詩を取り除いてはいけない。余分なもののない、清潔な状態を保つが、不毛にしてはいけない。』
『競合相手を打ち負かすには、なにごとも相手より「少なく」しかしないのだ。簡単な問題を解決して、競合相手には危険で難しくて扱いにくい問題を残す。ひとつ上を行くかわりに、ひとつ下回るようにしてみよう。』
『あなたは少しだけ良いものを作るだけでなく、ルールを再定義しなくてはいけない。』
『多くのものは小さくすればするほどよくなる。』

■顧客は「会話は大切、でも振り回されないようにする」ということ。
『人々を舞台裏に導くと新しい関係が生まれる。彼らはつながりを感じ、顔の見えない企業ではなく、あなたを人間として見てくれるようになる。』
『プレスリリースは忘れて電話をかけよう。もしくは個人的に手紙を書こう。もし似たような企業や製品の記事を見つけたら、それを書いた記者に連絡を取り、自分の情熱や興味を伝えるのだ。意味あることをし、自分を目立たせ、忘れられない存在になる。それこそが最も価値あるニュースにつながる。』
『まずは顧客を得ることから始めよう。あなた自身の言葉に興味を持ってくれる人たちを見つけるのだ。そして、地道にそれを続けよう。』
『人が文句を言うときは、しばらく放っておくことだ。聞いていることを示し、不満を理解していることも知らせよう。だが、しばらく様子を見てみたいとはっきり言うことだ。たいていの場合、人はいずれ自分たちで変化に適応する。一回新しい方針に慣れればその方が前より良いと思うものだ。』

■他にも、心構えなどについて。
『文化とは行動であり、言葉ではない。』
『「今日」に視点を合わせ、明日のことは明日考えればいい。』
『大会社の何倍もの時間が必要なのではなく、より良い時間が必要なのだ。』
『あなた自身を製品やサービスの一部にすることだ。』
『模倣することによる問題とは、理解を飛ばしてしまうことだ。』

一番気に入ったのが、
『小さくて、シンプルで、基本的なものへのニーズは不変だ。まさにそれを必要としている顧客の供給は際限なくある。』
まさにその通りだと思う。Kozchiが目指すべき方向と感じた。

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