2010年3月31日水曜日

『ビジネス』の発想法

木村剛さんの「『ビジネス』の発想法」を読んだ。経営者たるべき心構えを、多様な切り口で示す良書だと思う。

経営者は甘くない、肚を決めてかからないと大変な目にあう、と繰り返し警告する。その実、あとがきにもあるが、今後の我が国の厳しい状況を冷静に見通した時に、経営者としてリスクをとってビジネスに突き進む人材が不可欠だという観点から、今から立つべき人間へのエールを集めた本だ。

先日読んだ本田直之さんの「アフォリズム」にも似たコンセプトで、自分のような立ち位置の人には、かなり参考になる、まさに「教科書」と言えるだろう。

最後に木村剛さんが示した、日本企業が追求すべき新しい日本資本主義のキー・コンセプトは、「感謝・自律・互助」という三つのワードに集約されている。これには、かなり共感できた。

今後の少子高齢化時代においては、個人が自立・自律していることが強く求められ、しかも社会としては無くなりつつある互助を復活させる必要がある。そうして、それらを回していくためには、感謝の気持ちが欠かせない。

Kozchiは、自律と互助をベースとするサービスと考えているが、うまく伝わるよう工夫する必要があると感じた。

以下、気になったフレーズを列挙する。こういった本に勇気をもらって、前を向いて進もう。
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諸井貫一
「マジョリティが現在を作り、マイノリティが未来を創る」

小倉昌男
「デメリットのあるところにこそ、ビジネスのチャンスがある」

野村徳一
「常に一歩前進することを心がけよ。停止は退歩を意味する」

J・P・モルガン
「どこかにたどり着きたいと欲するならば、今いる所にな、とどまらないことを決意しなければならない」

川淵三郎
「時期尚早という人間は、百年経っても時期尚早と言う。前例がないという人間は、二百年経っても前例がないと言う」

吉田忠雄
「他人の繁栄をはからなければ、自らも栄えない。私はそれを『善の循環』と呼んでいる。個人や企業の繁栄がそのまま社会の繁栄へとつながっていく」

藤原藤房
「天、その人に災いするは、天、未だその人を棄てざるなり」

塚本幸一
「この世に難関などない。難関というのはあくまでも本人の主観の問題なのである。難関だと思っている自分があるだけだ」

渋沢栄一
「小事を粗末にするような粗大な人では、所詮大事を成功させることはできない」

安田善次郎
「事業の成功は、一にも人物、二にも人物、その首脳となる人物如何。その人物が満腔の熱心さと誠実を捧げ、その事業とともに斃れる覚悟でかかる人であれば十分」

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