2010年5月19日水曜日

Connecting the Shops.

スティーブ・ジョブズの有名なスピーチがある。2005年のスタンフォード大学での卒業記念講演だ。「Stay Hungry, Stay Foolish.」で終わる、非常に印象的なスピーチで、何かが心に刻まれた人も多いのではないか、と思う。

特に、現代日本の閉塞感打破には「Stay Hungry, Stay Foolish.」の心意気が強く求められるだろう。

スピーチは大きく4つのパートに分かれる。最後の「Stay Hungry, Stay Foolish.」も大好きで、聞くたびに震えるのだが、しみじみと好きなのは、最初のパート「Connecting the Dots.」だ。

これは、幼少期から創業に至るまでのストーリーなのだが、財政的な問題で大学を中退したジョブズは、興味のあったカリグラフィー(装飾文字)の授業にこっそり忍び込んでいたと言う。その美しい文字への拘りがMacintoshをしてDTPやデザイン領域におけるデファクトに導いたと言う。

カリグラフィーとMacは最初から結びついていた訳ではなく、後から考えると、そんなリンクが見える、と言うことだ。つまり、今やっている事は決して無駄ではなく、後になってそこて得た知識やセンスは活かされることがある、と言う事。

今という極めて限られた期間における行動や思考は、広い自分空間にばら撒かれた点(dot)であり、いずれそれらをつなぐ(connect)事ができ、その時になって見えてくる絵があるので、どんな事象でも興味をもって掘り下げ、dotを増やして行く事の大切さを伝えてくれていた。

ジョブズのdotをつないだらappleができたように、世の中のshopをつないでみたらどんな未来ができるんだろう、と言うのがKozchiのコンセプト「Connecting the Shops」に込められている。

お店は、今までただ存在するだけで、つながれるべきdotである、との認識もなかった。地域でつないだ商店街は、いわば狭い領域内で理解が深まった状態(ジョブズの体験で言うと、カリグラフィーについて一定の知識が得られた状態)に等しいと思うが、それですら弱体化している。

そして、お店がつながり合えるサービスはKozchi以外に存在しない。

もっともっとつながり合う事は、カリグラフィーと言う知識がMacというプロダクトに、そしてiPod、iPhone、iPadといったライフスタイルに進化していったような、世界を変える大変化を創り出す可能性を秘めている。

Connecting the Shops.
お店をつないで、世界を変えよう。

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