2010年5月31日月曜日

立ち位置と見る角度

先日、今の会社のR&D部門に来年入ってくる予定の人(A)の話になった。どうやら、その人は、昨年度入社の人(B)の同級生らしい。

Bは、当社R&D部門で唯一と言っても良い強み領域の専門家だ。この領域は、競合他社だけではなく世界的にもアドバンテージを持っている。

BはAに「こんな良い会社はない。自由だし、世界とも近い。給料を貰いながらアカデミックな世界を追求できて、飽きたら大学に戻るパスもある。大学にいるよりよっぽど良い。」といった類いの話をしたらしい。

その気になって、来年入社する予定のAは、当社の弱み領域の専門家だ。多分、入ってしばらくすると「聞いていた事と違う」となるのではないかな?

R&D部門でも全社的にも、さほど発言力の大きくないAの領域。段々ともの作りの中での重みが増しており、プレッシャーが高まっている。また、シミュレーションが全てのB領域に対して、実験なり実地検証が必要なA領域。

AとBでは求められているものが違いすぎる。果して、Bの立ち位置で見た当社R&D部門と、Aの立ち位置で見るそれは、同じ風景が広がっているのだろうか?

そんなはずないよね。Aが数年後に失望感や後悔で満たされないことを祈るばかりだが、他人事ではない。

立ち位置や見る角度の違いで、見えるものが変わってくるという当たり前の事を、常に念頭に置きながら、人の話を鵜呑みにしないように、気を付けなければ。

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