2010年9月6日月曜日

アンチ・グルーポン

グルーポンクローンの勢いがスゴい。

個人的にはあまり浸透するとは思ってないが、それにしても少ないパイを分け合うには余りある事業者の数だ。かなり早い段階で、下手すると今年末ぐらいには、淘汰が始まるのではないだろうか。

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最近のクローンサービスの面白いのは、元祖のサービスを何の躊躇もてらいもなく、丸ごとコピーすることだ。その一例が、グルーポンによるクーポッドの買収だろう。サービスの独自性を追求せず、元のサービスの日本語版として忠実に構築した結果、アッという間にグルーポン傘下になった。VCが、なぜか自ら手掛けるサービスだったので、丸ごとコピーも本家に買ってもらうための戦略通りということだろう。

その他のクローンも、似たり寄ったりで、ほとんと同じインターフェースになっている。本家がデザインを変えた時にはどのように動くのだろう?

インターネットサービスの場合、既に地位を築いている強者を真似するのはよくある事で、古くはヤフーとライブドアとか、最近だとモバゲーとグリーだとかは有名だ。少しでも慣れた手順でユーザーにアピールしようとするフォロワー戦略としては、順当だろう。

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一方で、サービスとしてのグルーポンは、中国のクローンが桁違いの実績を上げていることで分かるように、参加人数こそがサービスのパワーだ。その点で日本市場は限界がある。小さなディールを積み重ねることで、食べて行く事はできるだろうが、それ以上ではない。

お店にしても、Twitterとの連動によるバイラルの効果は高いが、50%オフで訪れた一見客が、その店の味やサービスに惚れてリピーターになるという美しきストーリーは、多くの場合、夢でしかないだろう。つまり、大赤字で集客した結果、定着しないという最悪の展開が予想される。

グルーポンで集客できたお客は、グルーポン内を流通することになり、お客さんを囲い込めたのは、お店ではなくグルーポンサービスだ、という事になると思われる。ぐるナビなどのサービスと全く同じ構図だが、結局、お店にお客さんが定着するには、もう一工夫も二工夫も必要なのだが、そこまでの面倒を見る事はない。

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グルーポンは、初期の知名度を高めるとか、年に一回程度、カンフル剤として使うといった意味では有意義だが、定期的、定常的に使う類のサービスではない。つまり、お店にも街にも、お客さんにも決定的な影響を与えるサービスではない、という事だ。

逆に日常的に使われるサービスにフラッシュマーケティング的要素が入ったら、その有効性、有用性はグルーポンの比じゃなだろう。

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