2010年9月24日金曜日

過不足のないサービスは難しい

春頃、乗っている車が異音に悩まされていた。

たしか半年ほど、不連続で不定期な異音が前から後ろから聞こえ、とても気になった時期があった。キュッキュッという音で、何となくサスペンションかな?なんて思って、ディーラーに持って行くと、その場では再現せず、何の手が打たれる事もなく、また日常に帰っていった。

気がつくと、また鳴りだし、気にはなるがディーラーに持っていくほどの再現性もない現象にどうしようもない状態が続いた。

ある時、若干の振動を伴って、今までに聞いたことのない音が聞こえてきた。しかも、かなりの大きさで。その音は「カキン、コキン」という金属音だった。そんな音が走っている間中、絶え間なく聞こえてくるようになったので怖くて怖くて、震えながらそーっと運転し、近くのディーラーに飛び込んだ。

「異音が続いて、怖くて乗ってられないので、大至急で見てください!」

GWだったのでディーラーも忙しく、飛び込み客はあまり歓迎されてない雰囲気を感じた。が、状況が状況だけに即検査となった。

しばし待つと、担当者が報告に来た。
「スタビライザーのボルトが緩んでました。締めておきましたので、もう大丈夫ですよ。GWじゃない時に予約して来ていただけると、スムーズに対応できますので、次回からよろしくお願いします。」

以前から、異音がするので見てもらったが、取り敢えずは異常がなくて、ディーラーで現象が再現できないと対応のしようもないと言われ、すごすごと帰った経験もある。車検を普通に通してても、オーバーヒートしかけた事もある。

事後的にしか対応できないなら、それは検査とは言わないんじゃないかな?車検で言われるのは、タイミングベルトなどの、いわゆる部品寿命に関するものと、液体系の目減りに関するものが中心で、今回のような部品が緩んだり、ポンプが詰まったり、という現象へのカバーはできていないように思う。

そして、仮に異常の兆候を掴んだとしても、再現性がなければ対応できないとなれば、事前に余裕をもってディーラーに持ち込むなんて事はできるワケもなく、単に客にムリを強いているだけになる。

今回のディーラーの対応をどうこう言うつもりはないが、どうもサービスとして帯に短したすきに長し、という感は否めない。持ちうる敷地や設備の大きさとの整合を取る必要もあるし、なかなか一朝一夕にはいかない事も分かるが、サービスという領域はまだまだ改善の余地が残されている事を感じた出来事だった。

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