先日、霊山記念館に行き、展示内容がイマイチだったことは既に書いた。
実は、心が動いた展示もあった。
それは展示と言うと、やや憚られるような感じで、展示室の窓ガラスに貼った、若干やっつけ感の漂うものだった。ほとんど、見る人もいなかったようだが、龍馬の書簡を抜粋して、シールにして貼ってあった。
中でも乙女宛、慶応元年9月9日付のものはグッときた。
『じつにおくにのよふな所ニて、何の志ざしもなき所ニぐずぐずして日を送ハ、実ニ大馬鹿ものなり』
維新のど真ん中、薩長同盟締結の半年ほど前、薩摩、長州、京都の間を日本の未来について熱い議論しながら駆け抜けていた頃ではないだろうか。
今にも時代が変わらんとしているのに、何をグズグズしてるんだ、という焦り。志を持てないような場所に居続けることは無意味だという想い。そんな所にいたら腐ってしまう、自分の目には見えている未来。日本は変わるんだ、だから志があるのなら今すぐ飛びたて!という気持ち。
どの時代の、どのレイヤーにいても、共通する想い。勇気と覚悟を持って行動した人だけが真に感じることのできる想いだと思う。
2010年9月1日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿