2010年10月13日水曜日

ストーリーのユニークネスが大事

久しぶりに龍馬伝の話。

先週は清風亭で仇敵 後藤象二郎と手を組み、今週は盟友 高杉晋作が逝った。倒幕への意識を先鋭化させる同志 中岡慎太郎と木戸孝允。幕府の弱体化が露わになり、薩長の勢いが増して行く中、大政奉還の要 土佐が動き出す。

時代の流れはますます早まっている。

龍馬は変わらず、俯瞰した目線で日本を、そして世界を見つめている。そして、その目線の高さや方向がブレない。龍馬の発想や行動を理解し、ついて行ける人物は、そう多くないだろう。

しかし、大政奉還という言葉を木戸孝允から聞いて知ったように、龍馬の発想は決して突飛なものではなく、むしろありふれてると言ってもいいのかも知れない。誰もが考える結論の選択肢の一つに合理的な文脈を作る能力が高かったということか。

世の中、やれる事は限られている。特殊な、唯一無二で、オンリーワンの結論なんて、ない。あるのは、理想の答えとそれに至る豊かで説得力のあるユニークな文脈だけだ。

海援隊で新しい日本を作る。戦に勝ったモノが支配する世の中ではなく、日本をより良い国にしたいという志を持った人が政を行う、そんな国を作りたい、と語る龍馬。

海援隊という貿易結社を成功させることと、日本という国を新しく生まれ変わらせるというのは、手段と目的の関係にしても、かけ離れているように思える。

カステラを作りながら、これが日本を変えることに必要な一歩であると隊員が理解するには、かなりの努力が必要だろう。

でもそこに、説得力のある合理的な、いや非合理的でも良いのかもしれないが、一本の筋とも言うべきユニークな文脈を通してあげることで、たちまち「できればいいけど、できるわけ無いよね」というゴールが輝き出す。

僕たちができることなんて、所詮そんなもんで、陳腐で使い古されててもいいから、理想のゴールを掲げ、ゴールに至るストーリーを練り上げることしかない。

オンリーワンの成果ではなく、ユニークなストーリーこそが、ビジネスそして人生を語る上で大切なんだろう。

そんな事を感じながら、毎週の龍馬伝を見ている。

0 件のコメント:

コメントを投稿