2010年12月15日水曜日

ソーシャルグラフ

ネット上で表現された人間関係をソーシャルグラフと呼び、これの活用がしきりに取りざたされるが、自分はどちらかと言えば、あまり積極的に支持していない。

最近はfacebook、twitter、grouponの破壊力もあって、特にフィーチャーされているようにも感じるが、実際、人間関係がネット上に明らかになる事って、好ましいのだろうか?

自分が持つ(使える)人間関係は、自分でもある程度把握しているだろうから、普通の人がそういった人間関係を活用するシーンは、友達の友達と繋がりたいと言う比較的レアなケースに限られるような気がしている。

あとはgrouponが実現して見せたような人間関係とは無縁のお得情報を、人間関係の連鎖によって拡散させていく、と言う用途か。これって、人間関係の利用ではあるけど、活用とまでは言えないし、そもそものソーシャルグラフに期待されているスケールとは違うように思える。

フォロー/フォロワー250人程度じゃ、Groupon情報も伝達してこないことを考えると、日本におけるソーシャルグラフ効果なんてのもたかが知れてるのかも知れない。少なくとも圧倒的なバナー広告と、競合も含めた4マス広告への露出が、バイラルよりも効いているように思える。

ともあれ、ソーシャルグラフはそれぞれが持つ貴重な資産ではあるが、人間関係などという生臭いものをつなぐには一工夫も二工夫も必要という事だろう。

マチカドサーチエンジンで実現したいのは、お店のソーシャルグラフと言ってもいいかも知れない。

「お店」という主体は本質的に、人間関係のような生臭い要素が少ない。つまり、相互の関係性を見い出しにくいのだが、地域に立脚しているという属性において緩く繋がっているとも言える。また、取り扱う商品のジャンルも関係性構築のキーワードとなり得る。

このように位置情報とキーワードを整理して、緩くつないであげたのが、マチカドサーチエンジンというサービスになる。

人間関係のソーシャルグラフの精神的支柱とも言えるコンセプトは、スモールワールド仮説、six degrees of separationだと思うが、これは一つの面空間の表現方法にすぎない。例えばgrouponは、この面空間の中にクーポン情報という水を流し込んだようなもので、時間とともにその傾斜に従ってタラタラと流れ浸透していく。

一方でマチカドサーチエンジンは、人間関係の面空間とお店の関係性に基づいた面空間が相互に情報をやり取りするような仕組みになる。お店の情報を人間関係の面空間に与える調味料のように扱うのではなく、お店も面空間を持ち、それらの相互作用が互いの面空間に豊かさをもたらす、という考え方だ。

街全体にメリットをもたらすのは、間違いなくマチカドサーチエンジンだと思うし、その仕組みはサステナブルだとは思うのだが、なにせ直近のメリットが薄いので、加速が鈍い。うまく面利用につなげていけるようにしなければと考える毎日だ。
たまプラーザでの認知もさることながら、さらなる面利用への協業相手を捜していきたいと思う。


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