2010年12月24日金曜日

選択の幅を最小化する方法

自分ではないが、身近な人が無意識的に使っている、その方法がある。

前提として、物事には選択肢のあるものとないものがある、という事を理解しておく必要がある。通常、合理的で素直な人だと、選択肢のあるものはあるなりに、ないものはないなりに提示するものだが、ものごとを自分が有利になるようにコントロールしたい人は、そうではない。

選択肢のあるものはないように、ないものはあるように見せるのだ。こうすると選択の幅はなくなる。

つまり、A、B、C....と複数の選択を取り得る課題に対しては、事前に自分なりの答えを出しておき、思った通りの選択肢の場合は素直に受け入れ、他の選択肢が選ばれた時は様々な理由をつけて拒絶する。選択肢が実質上ない場合には、いかにも選択の余地が残っているかのように振る舞い、自分が独善的に決めたのではないというような振りをする。

この方法のいい所は、自分の望む方向に物事を運びやすいという点と、自分勝手に決めたのではなく、関係者の意見を集約した結果、得られた答えであるという振りをすることができる点である。デメリットは、一旦そういう見方をされてしまうと、その人が言う事は素直に聞いてもらえなくなる点だ。結局、この人は自分の思い通りに物事をコントロールしたいだけなんだろうな、という風に見られ、その人間関係にもよるが、場合によっては無視されたり、なるべく関係が薄まるように距離を置かれたりするか、言ってもムダと思考停止されるかのいずれかだろう。

身近な人が無意識的に使っていると、これに気づかせるのに、時間がかかる。というか、たぶん気づかないので困ったものだ。

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