2011年5月4日水曜日

クリティカル・ディシジョン・レス

今の大企業にクリティカルな意思決定をする力ってあるんだろうか?東電は全く人ごとじゃない。

ライン業務に就いている方は、チームで動いておりそれなりに明瞭なヒエラルキーがあるし、明確なミッションもあるので、そのチームにとって重要な意思決定をする必要性は高いと思う。

しかし、現在の日本企業で最も大きな課題は、ラインよりもスタッフが増えてしまった事ではないだろうか。

スタッフ部門の社員は、チームで動く必然性がライン部門ほど強くないし、明確なヒエラルキーもない。また、チームとしてのミッションはもちろんあるが、それがすぐに当該企業に直結するようなものでもない。

枝野氏的に言うと「ただちに会社業績に影響の出る」作業ではない。もちろん、当該業務が将来的に会社業績に影響がある可能性はあるが、別にそういった意図で業務をこなしている訳ではなく、書類の為の書類を作ったり、社内の調整作業がほとんどだったりする。

そういったクリティカル・ディシジョンをこなすことなく過ごしてきた人々が大勢いる会社って、いざという時に何も出来ない。

東電を見れば明らかだろう。社員の優秀さは、疑う余地もない。ただ、社内調整や書類作成に日々を費やしてきた人々に、瞬発力を要求される有事の対応は無理だろう。

スタッフ業務に就いている自分を振り返って、何もできない人になっている事への危機感を抱かざる得ない。

人はその真価を、一人になった時に問われると思うが、今のまま大企業の中で調整と書類の中で生きていては、そういった意味での成長は期待できないと思う。

理想は、会社組織の中でクリティカル・ディシジョンが必要な部署に異動する事だが、今の自分の立ち位置で考えると難しいかも知れない。

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