2011年5月2日月曜日

Not alone, but selfish

Webサービスの提供方法は、大別するとプル型とプッシュ型がある。プル型は利用者がコンテンツを引き寄せるタイプで、プッシュ型は事業者がコンテンツを送り込むタイプである。つまり、プル型とは利用者主導で「意思」があり、プッシュ型は事業者主導で「出会い」があると言える。

プル・プッシュのいずれも善し悪しがあるが、言えるのはどちらも一方だけでは不十分だと言う事だ。

人は一人だけでは生活の一片たりとも成立しない。皆が意識的・無意識的に関わらず協力し合うことで、この社会が出来上がっている。これは今回の震災で、多くの人が実感した事実だろう。

一方で、どんな人でも多かれ少なかれ地球は自分中心に回っていると考えている。当然だろう。マクドナルドで注文すれば、その人の注文をトリガーにしてハンバーガーが作られる。店員がハンバーガーのパテの不足を本部に情報として送る事で、倉庫から材料が動きだし、物流システムに乗って、材料が届く。自分の意志がきっかけとなって、人・モノ・カネ・情報などが動き出すのは、日常的な生活行動のプロセスだ。

つまり人って言うのは、互いに協力し合う相互扶助的な社会に生きながらも、自己中心的に行動せずにはいられない生き物なんだろうと思う。

このように考えると、プル/プッシュのいずれか一方だけだと意味がないことが分かると思う。利用者の立場で言えば、プルは自己中心的な行動の結果であり、プッシュは他者からのレコメンドだったりする。つまり、プルだけだと他者の視点が入らず、狭隘な世界に生きることになるが、プッシュだけだと極めて雑音が多く煩わしい状態になってしまう。

個人的にベストだと思っている解はプル・プッシュ。つまり、動き出しのきっかけは自分の「意思」だけど、結果は誰かが提供してくれたより良い情報との「出会い」によるもの、という形。

最近多く開催されるチャリティも、多くはプル・プッシュだと思う。きっかけは自己中心的だが、結果は社会的。

そういえば先日、「Songs for Japan」という二枚組のアルバムを買った。これって代金の全てが赤十字に寄付されるというが、購入のきっかけは40曲近くも入って1000円ちょっとというおトク感に過ぎない。

そして、ファインド・アラウンドは、Webサービスで初めてのプル・プッシュ型サービスだ。

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