2011年5月16日月曜日

つながる、とは

東日本大震災を機に、「つながる」というキーワードが目立つようになった。ここで言う「つながる」とは、人と人がつながる、もしくは気持ちと気持ちがつながる、といった意味だと思う。

震災で存在感を高めたSNSやTwitterやSkypeは、いずれも人と人をつなげるためのサービスだ。古くは郵便に始まり、電子メールを経て、これらのサービスに進化して、段々と、時間や場所やデバイスを選ばずに使えるようになってきた。

そうする内に、人を選ばなくなりつつあり、どんどんとネットの中だけでのつながりも増えてきたりしている。

なんともスゴい時代になったものだ。

ほんの10年前には、そのほとんどが片鱗も見せておらず、つながりと言えば、リアルな知り合いがほとんどがだし、ネットのコミュニケーションと言えば、せいぜいが携帯メール程度だったことを思えば、隔世の感がある。

ここ1〜2年で「つながる」も次のフェーズに入ってきており、人と人から人と場所に、つながる対象が変わってきている。

そして、「つながる」にはトリガーが必要だと思う。

対象が人の場合は、知り合いだったり、意見を聞いてみたかったり、といったことかも知れない。場所やモノの場合は、馴染みだったり、お気に入りだったりするかも知れない。いずれにせよ、人という意識を持った主体からの「想い」がきっかけになることが多い。

そうでない場合は、相対的な位置関係がきっかけになっているように思う。

中学校に入学するとき、公立の場合は、相対関係というのは小学生の間に培ってきた人間関係だろう。それは先に書いたような「つながり」のトリガーだ。私立の場合は、周りには知らない人ばかりで、つながりに必要な「想い」はない。だから、隣の席や同じクラスの人など、相対的に近い関係を「つながり」に必要なきっかけとすることになる。

つまり「想い」がない場合は、相対的位置関係が「つながり」への第一歩だということだ。

近くのお店や施設をつなげて見せるというファインド・アラウンドの仕組みは、「想い」を持たない主体同士をつなげるための、普遍的な手法だと言えるかも知れない。

人と人、人とモノ、モノとモノの三者のうち、モノとモノだけはまだシステムとして、ほとんど確立されていない。しかし、三者三様のつながりが、全体系としての最適化には必要だと思う。

ファインド・アラウンドは、そんな時代に必要な、場所をつなげるサービスとして認知してもらえることを確信している。

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