2011年6月3日金曜日

岳 〜ガク〜

久しぶりに邦画を映画館で観てみた。名前つながり。

ストーリーは一言で言うと、新米山岳警備隊の葛藤と成長、というところか。山での事故をきっかけに一つ一つ課題や悩みを解決していく。

山岳救助というテーマ柄、死を扱うシーンが多く、山でのルールを描いた場面の一つ一つが、印象的だった。

とは言え、ストーリーに予想外の部分はほとんどなく、昔好きだった「俺たちの頂(塀内夏子作)」よりは、登山家そのものを取り扱わない分だけソフトで、割と登場人物それぞれが客観的に淡々と描かれていたように思う。

この映画で特筆すべきは、ストーリーや山のルールではなく、山の美しさと小栗旬の笑顔だろう。

この二つを見て、何で自分は岳という名前を持ちながら、山にさほどの興味も持たなかったのか、と少し後悔した。

正確に言うと、山には興味があったが、ヘビーデューティな世界に足を踏み入れる覚悟も、ハイキングでお茶を濁せるほどの腰の軽さもなかった。

山と一体になっている主人公を見て、他の全てを捨てれば、この究極の自由が得られるのに、とは思う。卑俗な自分には、そんな勇気はない。

自分は、割と笑顔は褒められる事が多かった。

悩み事なんてなさそうだね、と小栗旬バリに言われてたような気もする。でも、いつからか笑顔を失った、というか笑顔の質が変わったのかな?何も言われる事がなくなった。

つまらない愛想笑いに終始しているのかも知れない。

山と笑顔の爽やかさと強さを感じて、せめて屈託なく笑えるようにしなければと、自分を振り返れる良い映画だった。

見ておいて損はないと思う。

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