2012年3月14日水曜日

遠距離砲と近距離砲

メッケ!の特徴を考えると、集客もしくは買い回り促進に対する「近距離砲」というメタファーが思いつく。

既存のサービスはいわば「遠距離砲」で弾道ミサイルのようなものだ。常に距離を置いた場所から情報を獲得して、予定を立てる。Webサイトってそういうもので、ある程度遠い場所にいる人に対して、情報を届けるのが役目だったりする。毎度のことだがグルメ情報を題材にして考えてみよう。

一般にグルメ情報と言えば、ホットペッパー、ぐるなび、食べログあたりが定番で、それ以外にも30minやmillなどのアプリ系、iタウンページに代表される網羅系がある。また、最近ではそれらのデータをAPIで取得し、独自のサイトに展開するマッシュアップ系も多く見られる。これらの情報を見るのは、一体いつか?たぶん、一番多いのはオフィスや自宅だと思う。必然的に予約というスタイルが多くなり、予約するための会合があるから使うという事になる。

例えば勤務地が九段下にある場合に、都営新宿線を使って新宿に行くのと、半蔵門線を使って錦糸町に行くのは等価だろう。九段下で、来週の飲み会の予定を立てるのに、さて新宿にするか、錦糸町に行くかというのは普通の選択肢だと思う。その次に、焼き鳥屋にするか、普通の居酒屋にするか、パスタにするか、といったカテゴリとしての選択肢が存在する。既存サービスはそのような階層構造になっている。

つまり、新宿に行くのに九段下から情報を得て、予約するという行動をとるのに必要なサービス、ということになる。これが、ここで言う「遠距離砲」だ。

しかし実際は、予約してまで行動する会合というのは、そんなに多くない。それよりも予約せずに行動する機会の方がずっと多いと思う。その場合に、仮に九段下にいたとしたら、まずは九段下で探そう、ということになるだろう。このような自分のいる場所の周りを探したい「近距離砲」サービスのニーズは日常的に存在すると考えられる。

例えば「遠距離砲」サービスで一次会の予約をしたとしても、その後は、よほど目的の場所がない限りは近場で探して、なるべく探しまわるような無駄な時間は少なくしたいと思うのが普通じゃないだろうか?こういった用途に使える、いわば「近距離砲」的サービスは、ほとんどないのが実情だ。

近くにあるお店や施設を素早く見つけて、その意思決定をナビゲーションする力を「遠距離砲=既存サービス」は持っていない。自分たちの日常に立ち返れば、「近距離砲=メッケ!」の出番ははるかに多く、役に立つに違いない。

0 件のコメント:

コメントを投稿