2012年3月28日水曜日

HASHIMOTO way

維新塾を見ていて、改めて橋本市長のしたたかさというか、強さを感じた。


2000人を集める勢いを持続している事にも驚くが、世論を二分し結論のでない問題に対して、争点を明確にして国民投票に持ち込みたいという、その政治手腕がすごいと思う。争点を明確にするという意味で、いち早く「脱原発」を挙げ、維新に乗るか反るかというポジションを取った。これは小泉元首相が好んで使った作戦だ。


原発というのは、本当に悩ましい。反対側も賛成側もその理由はさまざまで、だから、誰も判断を下せない状況にある。まさに江戸末期の幕府存亡をかけた戦いのようなものだ。最終処理にめどが立ってないことを理由にした「現実的反対」、とにかく原子力・放射能への拒否反応からくる「原理的反対」、省資源国ゆえの「原理的賛成」、経済発展とエネルギーポートフォリオを睨んだ上の「現実的賛成」。

明治維新は、開国/鎖国、佐幕/倒幕の2軸で整理する事ができると、以前に書いた事がある。歴史の結果は、最も既得権益者が損をする=支持者が少ない「開国×倒幕」に流れ、その後の国際化を鑑みると正解だったと思われる。原理主義的なものではなく、現実主義的な考え方へと時代は動いた。原発問題は賛成/反対、原理的/現実的の2軸という事になるが、最も現実的なのはどの選択肢だろう。

橋本市長は維新塾で「脱原発」を旗頭に国政に打って出ようとしているが、一方で維新塾はただの勉強会だとうそぶく。自身は次回の衆院選では国政にでず、維新塾に集まった手駒で流れを作り、仮に維新の会が勝った場合には4年間フィクサーとして地方から国政を操り、その次の衆院選に出馬するつもりじゃないかな。党首で、なおかつ、維新の会が4年間しっかり働き下地を作れば、初当選即首相も夢じゃない。それでも2017年。橋下徹48歳。伊藤博文に次ぐ歴代2位の若さでの宰相になる。2013年、もし維新の会が負けても、大阪市長を続ければいいだけで、脱原発は捨てて、「地方分権」をもう一度旗頭にすればいい。

いずれにせよ、橋下徹の勢いは衰える事はなさそうだ。

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