2012年3月21日水曜日

生き残るサービス

世の中には同じような商品やサービスがいっぱいある。家電製品や飲食店・小売店やゼネコンのようなB2Bビジネスやネットサービスなんかも、世の中にあるものには全て競合するものがある。当たり前だ。

特にネットの世界では顕著だが、生き残るためにはトップになる必要があると言われる。利用者の認知や理解がトップ企業によって形成され、定義づけられていく事を考えると、トップであることが重要なのは間違いない。中長期的に見ると、いかなるビジネスにおいてもトップが総取りして、それ以外は徐々に細っていくゼロサムゲームが、運命づけられていると言える。

しかし、多くのビジネスはそれぞれの形で生き残っている。

ビジネスの本質に忠実に考えると極めて厳しい勝負の世界だが、生き残るということにフォーカスすると、少し違った視点が得られる。それは、トップになる事が重要なのではなくて、トップになれる土俵を作る事が重要だと言う事だ。

マクドナルドに対抗するフレッシュネスバーガーの戦略は「手作り」だし、ヤマダ電機とビックカメラの違いは「立地」だったりする。つまり、手作りバーガーの世界ではフレッシュネスバーガーがトップだし、都心立地の家電量販店ではビックカメラがトップということになる。家電全体ではパナソニックがトップかもしれないが、液晶テレビだとシャープが一位になる。

次なる問題は、どの土俵が最も人が集まるかということで、ハンバーガーにおいては、手作りの良さを求める客層よりも安さを求める客層の方が圧倒的に多いという事が、現在の優劣をつけている。

結局、それぞれに設定した土俵の上でトップになることで、様々なビジネスはそれぞれに生き残っているが、その土俵の初期設定によって生き残り方が変わってくるという事になる。いかに利用者の琴線に触れる土俵を設定できるか、そこが勝負の分かれ目になる。

メッケ!の場合は、「近距離」に絞ったサービスという事で、土俵設定している。まだ、この土俵に乗ってきている人は少ないが、利用者は極めて多いと思う。なにせ、時間を持て余している人は歩いている事が多く(車に乗っていると、それ自体が時間つぶしになる)、歩いている以上は行動範囲が限られるからだ。

あとは、どこまで「近距離」にフォーカスできるかが課題だ。

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