2012年3月23日金曜日

ますます怪しいソーシャルの利用率

Facebookの月間利用者数が1000万人を超えたらしい。

mixiが1520万人ぐらいらしいので、かなりの勢いで追い上げているということだろう。グラフの下部に「PCブラウザ、ケータイブラウザ、スマートフォンブラウザ・アプリ等、全て含む」という但し書きがついている。Facebookの責任者によれば、「この1000万人とはPCやモバイルなどデバイスを問わず月に1回でもFacebookにログインしたユーザーの数を指す」らしい。

Facebookが浸透してきているのは事実だと思うが、ソーシャル事業者が使う数字には胡散臭さがつきまとう。

まず、こんな縦軸のスケールが入っていないようなグラフの何を信じればいいんだろう?取って付けたように1000万人オーバーと言われても、信じる気にはなれない。数字をグラフを使って説明する時に、縦軸のスケールはおろか、それぞれのポイントでの数字を示さないのは、きっと何かを隠したいからだと思う。順調に伸びている事を言いたいんだとすれば、最近の伸び率の鈍化を隠すため、と考えるのが妥当だろう。

そして、1000万人という数字がログイン数を示しているのであれば、但し書きは不要のはずだ。どのデバイスから、またどのアプリからアクセスしていようが、ログインという意味では同じであり、取り立てて「全部含む」という注記をするのはナンセンスだ。これも、但し書きを書かざるを得ない状況を考えると、特にアプリにおける自動ログインのようなもの(ユーザーの意思とは無関係のログイン)をカウントしていると考える方が自然だろう。

また、以前にも書いたが「月に1回でもログインしたユーザーの数」の中には自分も含まれるが、利用者数としてカウントされる事には大いに違和感がある。毎日のようにFacebookからのメールが届き、たまに本当に時間が空いたとき、最も低い優先順位としてFacebookにアクセスする事はある。週に1回ぐらい。それでも、1000万人にカウントされているんだから、ずいぶんと膨らましたもんだという印象を持つ。

Facebook本体が出す「IDが8億人を超えた」とか「アメリカで何億人のユーザーがいる」という数字は、ファクトとして間違いがないが、それ以外は誇大広告以外の何者でもない。数字の根拠、数え方、見せ方のいずれも客観性に欠ける今のような状態を続けていたら、誰も信じなくなると思うがどうだろう。

ソーシャルサービスは、もう少し自分たちの事を上手く表現する術を身につけた方が良いと思う。今のやり方だと、人を騙そうとしているとしか思えない。

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