2011年4月1日金曜日

被災地の今後

もし震災が夏に発生していたら、今よりも悲惨な災害になっていたことは間違いない。海水浴場の多い太平洋岸の諸地域には地元の人だけではなく、レジャー客が多く存在し、しかもその多くが海岸線にいることになる。

また、学校も夏休みに入っていたら、生徒が集団で避難する事もできなかっただろうし、多くは自宅か近くの公園などにいたとすれば、迅速な行動を期待するのは難しい。

15〜30分ほどで沿岸に入り込んだと言われる今回の津波は、時速30kmほどで最大6kmほども遡上したという。つまり地震が発生してから、27〜42分で6kmを移動できなければ巻き込まれるという事で、時速8〜14kmで移動できなければいけない。つまり、普段からある程度トレーニングしている人以外は助からない、という事だ。

高い気温も、あらゆる状況を難しくするだろう。

まだ学校が終業していない、春なのに暖かくならない、昼下がり。そんな条件が、今回の未曾有の災害を最小化したとは言えるだろうが、そんな事を考えても、今回の地震を不幸中の幸いとは思えない。唯一あるのは、この大災害をきっかけとして、日本と日本人の価値観の変化が起こり、サステナブルな国へと変貌を遂げる事ができる可能性が生まれた事だが、それをもってしても極大の不幸は何ら緩和される事はない。

被災地の復興はもちろん大事だが、日本をどう変えていくのかのグランドデザインを描いていく上で、他地域との意識の共有もとても大事だと思う。今は、日本国内の意識差/温度差を埋め、その上で日本全体のグランドデザインを描き、最重要投資地域として東北地方を位置づける必要があるだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿