2011年8月19日金曜日

節電キャンペーンの顛末

結局、節電ってなんなんだろう?
一部営業が始まっていたとはいえ、お盆休み期間中の昨日、東京電力管内で電力使用量は制限令発令後始めての90%越えを記録した。

産業部門での使用量は平時に比べるとかなり低かったに違いないにも関わらず、今夏最大の使用量を記録したということは、今までやってきた節電の方向性が間違っていたのではないか、と感じる。

昨日と同じレベルの猛暑が、国民的夏休み期間から外れてたらどうなるんだろう?たらればかも知れないが、猛暑日が訪れるタイミングなんて確率でしかないので、「今年はラッキー」で済まされる問題でもないと思う。

今後に向けた節電行動はどのように考えればいいのだろうか?

産業部門の使用量が少ない日でもギリギリだから、供給力としての原発が不可欠ということか、それとも家庭部門ももっと真剣にやらないと今後の電力不足は解決できないよ、というメッセージなのか、それ以外なのか、どうなんだろう?

いつもそうなのだが、メッセージが不明瞭かつ片手落ちで皆が主体的に動けるものになってないことに大きな問題があると思う。我が国で電子化が進まない理由の一つも、この片手落ちメッセージにあると感じている。サーバーを集約化・仮想化したり、タブレットPCなどの最新デバイスを導入することは簡単に決まるのだが、そういったスタイルを受け入れる行動定義が共有できず、一向に電子化が進む気配はない。オフィスも医療も教育も。

電力も同じで、需要と供給の技術的な問題を解決すると同時に、ライフスタイルを明確に定義しないと意味がないし、効果がない。今夏の節電キャンペーンと電力使用量実績を元に、早急に方針決める必要がある。供給力、需要側デバイスのあり方、そして行動様式とライフスタイル。これらについての明確な意志を持った人が次の首相になるべきだろう。

そんな人、いないけど。

0 件のコメント:

コメントを投稿