2011年8月31日水曜日

前に進む事を怖がる人

パソコンが苦手な人がいる。身近にもいるし、多くの高齢者はそうだろう。そういった人たちを見て気づいた共通点は、彼らが「Enter」や「クリック」を怖がっていることだ。

パソコンの作業で「Enter」や「クリック」は、何かを決めて、前に進む時に使う。つまり、これらの人は何かが起こる事に、やや恐れを抱いているのだろう。クリックしたらクラッシュするかもしれない、変なサイトに飛んで架空請求に引っかかるかもしれない、という事なのかもしれない。きっと本人に聞くと、そんなに深刻な恐れではないのだと思うが、無意識下にインプットされているんだろう。

そう考えると、パソコンを触るのは結構なリテラシーが必要だとも言える。iPadにしても同じだという事が最近明らかになった。つまり、パソコンを使い慣れた人からすれば、非常に直感的に使えると一般的には言われているタブレットPCでさえ、そうでない人にしてみれば、変わらず敷居の高いものなのだ。

考えてみれば、そのように感じるものはデジタルガジェットに限らず、ある。

人それぞれの苦手意識の中で、これより先に進むと何かしら不測の事態が生じるかもしれないという感覚があり、それが行動を止めてしまうということだ。

別に珍しい事ではない。自分を振り返っても、よくある感覚だと言える。

一方で、自分が苦手と感じていない領域において、苦手意識から二の足を踏む人の気持ちが分からず、上から目線の対応をしてしまうことがある。相手が家族だと尚更だ。

自分も同じように一歩が踏み出せない事が多々あるくせに、そういった態度を取ってしまった時は、非常に情けない気持ちになる。

今後は、そう言った事を念頭において、もう少し人に優しく接していく必要があると、強く感じた夏の夜。

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