2011年12月3日土曜日

横浜かDeNAか

DeNAのプロ野球参入が決まった。楽天だけが反対したようだが、11 vs 1で参入決定。

以前にも書いたが、DeNAは昔は応援していたが、モバゲーを始めてからは、どちらかといえば嫌いな企業に入る。少なくとも自分の子供に使って欲しくないサービスの一つだ。お金と時間の無駄だと断言できる。それでいて企業としては利益率が50%近い。ということはパチンコと同じで、射幸心を煽り、お金を毟り取るサービスということだ。しかも、対象年齢が低いことが非常に問題だ。オッサンでモバゲーにハマっている人は、お好きにどうぞとも言えるが、中高生をハマらせるということは、その後の人生にも大きく影響を及ぼす。これは国益にも関係するだろう。だから、DeNAは応援できない。

そんなDeNAがプロ野球に参加するということは、プロ野球を愛好する年齢に訴求したいということだろう。すっかり斜陽感のあるプロ野球を愛好する人にモバゲーが浸透していないという認識なんだろうが、果たしてそうだろうか?

スポーツは映像がないと面白くない。プロ野球を愛好する人は、比較的テレビの視聴率が高い人だとも言える。昨今のテレビを見ているとグリーとモバゲーのCMは腐るほど流れている。名前だけで言うと知らない訳がないだろう。では、それらの知っているけどプレーしたことのない人を誘引する魅力をモバゲーが備えているのか、というとそれも怪しい。しかも有料ゲームにハマってもらわなければいけないとすれば、かなりハードルが高いのではないか。

きっと、ある一定の割合で有料ゲームにハマってしまう人がいて、それ以外の人はいかに情報を増やしたところで参加しないような気がする。そうであるとしたら、既に不参加を決めてしまった人を宗旨替えさせるのは余り効率の良いやり方とは思えない。むしろ既にハマっている人の単価を上げる施策か、全く未開拓の世界に踏み出すかしかないのではないか、と思う。いかにDeNAが「スポーツ振興にも力を注いでいる健全な企業です」と声高に言っても、やっていることはいわばパチンコと同じなのだから、誰も納得しないだろう。

であれば、DeNAのプロ野球進出はあまり成果を上げることはできないだろう。いかに成績を上げてもDeNAの良い宣伝にはならず、成績が上がらなければただの無駄飯食いだ。楽天のマー君のようなフレッシュな看板選手を捕まえないかぎりは、うまく行きそうにない。きっと早期に撤退したいと考えるだろうが、なかなか撤退のタイミングをつかめずにズルズルと保有することになりそうな気がする。

一つの試金石は、これから横浜と呼ばれるかDeNAと呼ばれるか、にかかっていると思う。

セ・リーグは巨人、阪神、ヤクルト、中日、広島、横浜、パ・リーグは、日ハム、ロッテ、ソフトバンク、楽天、西武、オリックスとあり、呼称とオーナー企業名が一致していないのは、巨人、広島、横浜だけだ。その内、巨人=読売は何の説明もいらないし、広島は実質オーナーはマツダであっても市民球団としての位置づけを確立している。つまり、オーナー企業名で呼ばれていないのは実質、横浜だけなのだ。これをいずれの日にかDeNAと呼ばせることができたら、その時にこそ買収した価値があったと言える。

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